どうもこんにちは株ちゃんです。
この記事では今話題の3倍レバレッジTMF米国債券投資について分かりやすく解説します。
先に結論ですが、これからの利下げ見通し時に大きな利益を狙える投資手法となります。もちろんリスクもありますので、なぜ今が買い時なのかも含め詳しく解説しますので是非最後までご覧ください。
それではいきましょう!
TMFとは
レバレッジETFの概要
投資の世界にはさまざまな金融商品が存在しますが、特に高いリターンを求める投資家に人気のある投資先として、レバレッジETFが挙げられます。レバレッジETFは、基本的に市場のリターンを一定倍率で増幅させることを目的としています。これにより、市場が上昇した際には通常の債券ETFよりも高いリターンを得ることが可能ですが、市場が下落した場合にはその損失も増幅されるため、リスクも高くなります。レバレッジETFは、日々の市場の動きに基づいて調整されるため、長期投資よりも短期間での投資に適しているとされています。
債券投資とは 概要
そもそも債券投資となんでしょうか。本記事では概要だけお伝えします。
債券投資とは
債券は、政府、自治体、または企業が資金を調達するために発行する有価証券です。投資家は債券を購入することで、発行者から定期的な利息(クーポンとも呼ばれる)の支払いと、債券の満期時に元本の返済を約束されます。債券は株式と並ぶ伝統的なポートフォリオの主要な構成要素ですが、経済不況時には特に「安全資産」として重宝されます。
- メリットは?
-
収入の安定性: 定期的な利息支払いにより、投資家に安定した収入を提供します。
低リスク: 高信用格付けの債券は非常に安全とされ、特に政府債はデフォルトリスクが低いです。
予測可能性: 債券の収益は投資前に計算可能で、投資のリターンを予測しやすいです。 - デメリットは?
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低リターン: 他のリスク資産に比べてリターンが低めです。
利率リスク: 金利の上昇により、債券価格が下落するリスクがあります。
信用リスク: 発行者がデフォルトすると、投資資金の回収が困難になることがあります。
債券投資は、リスクを避け、確実なリターンを求める保守的な投資家にとって適した選択です。さらに、ポートフォリオの多様化を図るためにも有効であり、全体的な投資リスクの低減に貢献します。
株式投資よりも低リスク低リターンな投資先ということですね
その性質から経済不況時に買われやすいことも重要です。
TMFとは 概要
トリプル レバレッジ ETF (TMF) は、米国の長期国債を基本とするETFであり、市場のリターンを3倍にすることを目指し設計されています。例えば、対象となる債券の価格が1%上昇すると、TMFの価格は約3%上昇します。同様に、1%の下落は約3%の価格下落につながります。このため、TMFは非常にボラティリティが高く、市場の小さな変動にも敏感に反応します。
また、分配金もありTMFは四半期に一回です。3月、6月、9月、12月 直近24年3月の配当は0.32ドルでした。
TMFとは 詳細
TMFをもう少し詳しく知る
TMF、正式名称「Direxion Daily 20+ Year Treasury Bull 3x Shares Direxion デイリー 20年超米国債 ブル3倍 ETF (TMF)」は、米国の長期国債に対して3倍の日次レバレッジを提供するETFです。このETFは、20年以上の満期を持つ米国財務省証券(長期国債)に連動するよう設計されており、その価格変動を3倍に増幅して反映します。レバレッジ効果は、日々リバランスされ、その日の市場終了時に基準となるインデックスのパフォーマンスに基づいて調整されます。これにより、短期的な市場の動きに対する大きな露出が可能となる一方で、長期保有には不向きであると考えられています。その理由は、時間の経過と共にコンパウンド効果がリターンにネガティブな影響を及ぼす可能性があるからです。
ファンド情報
ティッカーコード TMF
目標倍率 300%
日中気配値 TMF.IV
ブルームバーグのコード IDCOT20TR
CUSIP番号 25459W540
総経費率 1.07%
純経費率* 1.09%
デュレーション 55.11 Years
設定日 Apr 16, 2009
※DireXion目論見書より引用
TMFインデックス特性
- デュレーション 18.16 Years
- 加重平均残存年数 25.68 Years
- 加重平均クーポン 3.11%
- ボラティリティ(30日ベース)6 13.78%
インデックス特性① デュレーションとは
- デュレーション 18.16 Years
- 加重平均残存年数 25.68 Years
- 加重平均クーポン 3.11%
- ボラティリティ(30日ベース)6 13.78%
デュレーションは、債券の価格が利率の変動に対してどれだけ敏感かを示す指標です。具体的には、利率が1%変動したときに債券の価格がどれだけ変わるかを表す数値で、通常「年」で表されます。デュレーションが長いほど、利率の変動に対する価格の敏感度が高いことを意味し、価格の変動が大きくなります。
具体的に解説します。
- デュレーションが18.16年ということは、市場の利率が1%上昇または下降した場合、インデックスの価格はおおよそ18.16%の割合で下落または上昇することを意味します。つまり、利率が1%上がれば、インデックスの価格は約18.16%下がる可能性があるということです。
金利が1%動くと18%近く上下するということですね!
インデックス特性② 加重平均残存年数とは
加重平均残存年数が25.68年であるということは、このインデックスに含まれる債券の平均的な満期までの年数が25.68年であることを示しています。これは、インデックスが比較的長期の債券を多く含んでいることを意味し、長期債は一般的に利率の変動に対してより敏感です。
残存期間が大きいほど金利の影響を大きく受けることになります。
インデックス特性③ 加重平均クーポンとは
加重平均クーポンが3.11%というのは、このインデックスに含まれる債券が平均して3.11%の利率でクーポン(利息)を支払っていることを意味します。クーポン率が高いほど、債券の価格が利率の変動に対して少し安定する傾向があります。
インデックス特性④ ボラティリティとは
ボラティリティが13.78%というのは、このインデックスの価格が30日の平均でどれだけ変動するかを示す数値です。これが高いほど、価格の変動が大きくなります。この数値が高いことは、利率の変動や市場の不確実性に対する価格の敏感度が高いことを示しています。
おおよそ1か月で13%前後動くということです。
商品の概要を理解した上で次の章ではなぜ今米国債券投資が人気なのかについて解説します。
なぜ今米国債券投資が人気なのか①
世界の動向 急激なインフレと利上げによる経済不況の到来
米国債券投資が人気な理由を詳しく解説します。
2020年~2024年現在の世界経済動向の経緯
世界はコロナ禍による未曽有の経済不況を乗り越えるため、大規模な金融緩和を実施しました。世界に金があふれたのです。さらに生産が停止し物が少なくなりました。さらにロシアとウクライナの戦争により原油価格が高騰、金と物のバランスが崩壊し大規模なインフレが発生しました。インフレ抑制のため米国FRB(日本における日銀と同じ、米国の中央銀行制度の最高意思決定機関)は急速な利上げを行い2024年現在アメリカ・FRBの政策金利は5.25%から5.5%となっています。
2024年現在~今後の世界経済動向の見通し
今世界経済は転換の岐路に立っています。これまでコロナや戦争など様々な苦難を乗り越え、コロナ禍後の需給回復やAIブームによる半導体市場のけん引も相まってこの数年は株式市場は好景気に沸きました。日本に焦点を当てると日経平均も2020年1月の27,000円台から現在は40,000円近くまで上昇しています。良さげに見えますがこれはあまりに余ったお金が市場に流入したことが大きな要因です。
みんな余った行き場のない金を投資に回したんですね
さらに、今新NISAも始まり市場流入が加速しています。が、この好景気というか株価の上昇はいつまでも続くものではありません。長い目で見れば上がるかもしれませんがどこかで調整は来るものです。その調整(経済不況)が24年以降で来る可能性が高いのです。債券投資とは概要で解説した通り経済の縮小時は株価が下落しやすく、比較的安全資産である債券が買われやすい環境です。そこでこの債券価格と連動したETFが人気となっているのです。
株価と金利は逆の値動きをすることが多いです。株価下落のヘッジに活用できます。画像はNasdaqと米国2年物の金利(紫)比較チャートです。コロナ禍2020年の株価急落時に安全資産の債権が買われていることが分かります。
なぜ今米国債券投資が人気なのか②
今後金利が下がり債券が上がる見通し
ここまでお読みいただき疑問を抱いた方も多くいらっしゃるとおもいます。なぜ経済不況がくると言えるのか?と。何も私が勝手な想像で話しているわけではなく、金利のサイクルを知ることである程度の未来を見通しすることができます。
金利とは
金利の話をする前に金利とは何か、なぜ金利が重要なのか、そもそも誰が決めてるのか、を解説します。
金利は、お金を借りる際に支払う費用、またはお金を貸す際に受け取る利益のことを指します。
具体的には、金融機関が消費者や他の銀行に貸し出すお金に対して請求する料金の割合であり、この割合は通常、年率で表されます。
金利は経済活動にとって重要な役割を果たしており、消費者の貸借行動に影響を与えるため、経済成長やインフレ率の調節に利用されます。低金利は企業や個人がお金を借りやすくなるため、投資や消費が促進され、経済が活性化します。逆に、金利が高いとお金の借り入れコストが増加し、消費や投資が抑制されるため、インフレ抑制に効果があります。
金利とは経済の調整弁なのです。これとても重要です。
FRB(米国の中央銀行制度の最高意思決定機関)について
米国の金利は連邦準備制度 (FRB)、一般に FRB として知られる、米国の中央銀行が決定しています。より安全で、より柔軟で、より安定した通貨および金融システムを国家に提供することを目的として、1913 年に設立されました。 FRBの主な機能は次のとおりです。
金融政策の運営: FRBは、特にインフレと雇用水準を管理することを目的として、経済状況に影響を与えるためにマネーサプライと金利を制御します。
銀行規制:国の銀行および金融システムの安全性と健全性を確保し、消費者の信用権を保護するために、銀行を監督および規制します。
金融サービス: FRB は、米国政府の口座と業務の管理を含むさまざまな金融サービスを提供するとともに、国家決済システムの運営において極めて重要な役割を果たしています。
金融の安定性:金融市場で発生する可能性のあるシステミックリスクを抑制するために機能します。
FRBは政府から独立して運営されているが、議会の監督を受けている。ワシントンDCに本拠を置く理事会が主導し、全国の主要都市に12の地方連銀を置いている。現在のFRB議長はジェローム・パウエル氏です。 FRBによる決定、特に金利に関する決定は、国内外の経済状況に重大な影響を与えます。
長々と書きましたがFRBの最大の仕事は2つしかないといっても過言ではなく、それは期待インフレ率の維持と安定した雇用です。
良い感じの雇用とインフレ率を維持するために金利をうまいことしよう!としているわけです。
FRB(米国の中央銀行制度の最高意思決定機関) 金利の見通し
良い感じの雇用とインフレ率を維持するために金利を使って経済を調整しているのがFRBだということまで解説してきました。そして世界は今高インフレに苦しみ抑え込むために金利を上げ経済の過熱を冷やそうとしてきました。(貨幣価値を上げる取り組み)ここまで読んでいただいた方ならお気づきだと思いますが、この金利の推移を見ればおおよその経済動向が見えてくるわけです。
金利が高ければ経済は過熱していますしその逆だと・・
FRBは四半期に一回今後の金利見通しを発表しています。以下が26年までの見通しです。
今後FRBは数年かけ金利を3%台まで落とす見通しを立てています。先ほどの記事を振り返ります。
金利は経済活動にとって重要な役割を果たしており、消費者の貸借行動に影響を与えるため、経済成長やインフレ率の調節に利用されます。低金利は企業や個人がお金を借りやすくなるため、投資や消費が促進され、経済が活性化します。逆に、金利が高いとお金の借り入れコストが増加し、消費や投資が抑制されるため、インフレ抑制に効果があります。
つまり金利を下げるということは経済を刺激し支出を拡大させたいということであり、逆に言えば経済が縮小しているということです。
今後みんなお金使って!というスタンスになるんですね
金利を見れば経済動向が見えてくる
金利には一定のサイクルがあり上昇→維持→下落→維持→上昇を繰り返していきます。(特例はありますが)
そして金利サイクルに合わせ景気も過熱→減速→後退→回復と推移します。これは金利が経済の調整弁として機能しているためです。
例:景気過熱→金利上昇、景気後退→金利下落
直近7年程の米国10年物の金利推移です。この金利を見ることでコロナ前から景気は減速していたことが分かります。そこにコロナがぶつかりさらに後退が加速したイメージです。コロナが起点で景気後退したわけではないこれを知ることは今後の投資判断にとっても重要です。そこから維持フェーズで回復し上昇フェーズで景気が過熱していきました。だいぶ落ち着きましたが絶賛インフレ中です。そして24年現在金利は維持フェーズで、FRBは利下げを見込んでいます。
もう少し分かりやすくした金利と景気のサイクルも記載します。
今は株の上昇期待と、債券の仕込みができる最高の環境と言えます。
金利と債券の関係性
金利と債券価格の関係は逆相関にあります。
金利が上昇すると債券の価格は下落し、金利が下降すると債券の価格は上昇します。この逆相関の理由は、新しく発行される債券がより魅力的な利率で提供されるため、既存の低い利率の債券は魅力を失い、その結果、価格が下がるからです。逆に、市場の金利が下がると、既存の債券の高い利率が魅力的となり、これらの債券の需要が高まり価格が上昇します。このため、金利の動向は債券投資の戦略を考える上で非常に重要な要素となります。
イマイチ分かりづらところがあるのでなぜ逆相関となるのか例を交えもう少し詳しく解説します。
金利が債券価格に与える影響
債券は、政府や企業が資金を借り入れるために発行する「借金の証書」の一種です。債券を購入すると、定期的に利息(クーポンと呼ばれる)を受け取り、満期になると元本が返済されます。
例:金利が上がる場合
新しい債券はより高い金利で発行されます。 例えば、以前3%の金利で発行されていた債券と比較して、新しく5%で発行される債券がより魅力的になります。
既存の債券の価値が下がります。 なぜなら、古い3%の債券は新しい5%の債券と比較して魅力が少なくなるからです。結果として、古い債券を売ろうとすると、低い価格でしか売れないことになります。
やべえ自分のクーポンよりいいのが出て人気がなくなった・・
金利が上昇した場合に既存の低金利債券の価値が下がる様子と同じです。市場に新しい、より高い金利の債券が出ると、既存の低金利債券はその魅力を失い、価格が下がります。同様に、金利が下がると、既存の債券はより魅力的になり、価格が上がります。
何をお伝えしたいかというと、金利が下がれば債券価格が上がるということです。
以下図はTMFのチャートです。コロナ後からの急激な利上げで大暴落していますが、今後金利の下落とともに上昇していく見通しです。
以上まとめると今後金利が下り債券価格が上がる見通しであり、債券価格に連動するように設計されたETFであるTMFが人気なのです以上まとめると今後金利が下り債券価格が上がる見通しであり、債券価格に連動するように設計されたETFであるTMFが人気なのです
まとめ 不況時でも資産を増やす
以上ここまでご覧いただきありがとうございました。
この記事をまとめるとTMFとは米国債券に投資できるレバレッジ商品で、今後金利は下落していく、かつ、経済も鈍化していくみ見通しです。金利の低下は債券価格の上昇となり金利に連動するよう設計されたETFであるTMFに投資妙味があるのです。さらに、今後くるであろう経済不況の安全資産リスクヘッジとしても活用できることから人気となっています。ぜひポートフォリオへの組み込みを検討してみてください。
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管理人
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