――“高市総理銘柄”の実力と今後の展望を徹底解説
どうも、株ちゃんです。
今回は、原子力や核融合関連で注目を集めてきた「助川電気工業(7711)」について、
最近の“爆下げ”の理由と、今後の見通しを解説していきます。
10月には株価が一時12,000円台まで急騰したこの銘柄。
ところが11月初旬には6,000円台まで急落。
「高市総理銘柄が終わった…?」とSNSでも話題になりましたね。

■ まず、どんな会社?
助川電気工業は茨城県の高萩市にある老舗メーカーで、
主にヒーター、熱電対、電磁ポンプなどの「熱制御装置」を手掛けています。
簡単に言えば、「超高温でも壊れない温度制御機器」を作る会社。
これが、原子力や核融合の実験装置で欠かせないんです。
事業は大きく2本柱。
- エネルギー関連事業:原子力発電や核融合、研究機関向けの装置
- 産業システム関連事業:半導体・液晶・自動車・鉄鋼など製造装置向けの温度センサー
■ 最新決算の中身(2025年9月期)
- 売上高:54億6,793万円(前年比+10.1%)
- 営業利益:11億6,510万円(+27.1%)
- 経常利益:11億7,751万円(+28.5%)
- 当期純利益:7億9,445万円(+24.5%)
過去最高益を更新。
しかも配当も年間40円→来期50円へと増配予定です。
自己資本比率は64.8%まで上昇しており、財務面も超健全。
特にエネルギー関連が強く、売上27.5億円・営業利益8.3億円と大幅増。
原子力発電の再稼働や核融合研究向けの装置が堅調で、
顧客には「量子科学技術研究開発機構」や「日立GEベルノバ」など、
まさに国策ど真ん中の相手先が並びます。
■ それでも株価が下がった理由

- テーマ株ブームの過熱
今年2月、政府が「第7次エネルギー基本計画」で“原子力最大限活用”を打ち出しました。
これで関連銘柄が一斉に爆騰。助川電気も9月に入ってから急伸し、
2,000円台→12,000円台までわずか1か月半で上がりました。
その分、短期資金が入りすぎたんです。 - 決算が“良すぎて出尽くし”
決算は最高益だったんですが、
投資家は「もっとド派手な上方修正」を期待していたようで、
実際の数字が堅実だった分、「材料出尽くし」で売られました。 - 信用買いの解消と需給悪化
個人投資家が信用で買いすぎていたため、
下げ始めると一気に投げ売りが加速。
RSIも一時40台に落ち込み、短期的な“投げ”が進みました。
■ 決算で見えた「良い点」と「注意点」
良い点:
- 原子力・核融合分野の受注が絶好調(受注高は前年比+34.9%)
- キャッシュフローが大幅改善、営業CFは8億円超
- 財務体質が強化され、自己資本比率65%
- 配当増配方針を継続
注意点:
- 半導体・液晶装置向けは依然“調整段階”
- 来期の業績予想はやや慎重(営業利益+1.3%予想)
- 一部大型受注の時期ズレがある可能性
- 政策テーマへの依存度が高く、ニュース次第で乱高下リスク
■ 今後の見通し:押し目買いのチャンスか
チャートを見ると、株価は現在6,200円前後。
ちょうど50日移動平均線(5,900円付近)がサポートとして意識されています。
RSIも40台前半と、売られすぎゾーン。
短期的には「調整局面」ですが、
中長期では国策テーマとして再浮上する可能性が高いと見ています。
政府は「原子力最大限活用」「核融合研究支援」を明言していますし、
助川電気はその中で“部品サプライヤーの中核”を担う立場。
2026年以降の次世代炉・核融合実証段階で再び業績が跳ねる可能性も十分あります。
■ 株ちゃんのまとめ
今回の下げは、業績悪化ではなく過熱の反動。
むしろ中身を見れば、
「利益率改善・配当増・受注堅調」と三拍子そろっています。
だから、長期で見ればこの6,000円台は“押し目買いゾーン”。
ただし短期的にはボラティリティ(値動き)が激しいので、
信用取引や短期トレードには注意が必要です。
核融合・次世代原子力という国家プロジェクトの裏方を支える企業――
助川電気は、まさに「静かなる国策株」です。
話題が再燃するタイミングで、再び脚光を浴びる可能性は大いにあります。
筆者コメント:
11月の株価急落は痛いですが、企業の地力は全く揺らいでいません。
原子力・核融合ブームの“第二波”が来た時、
再び注目されるのはこの銘柄のような実直な技術メーカーだと思います。
焦らず、次の波を待つのも一つの戦略ですね。
(参考:助川電気工業株式会社「2025年9月期 決算短信」)
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