
まず、この銘柄が注目を浴びている一番の理由は――
「AI高速化×政策支援×国産半導体連携」の3つが揃っているからなんです。
高市早苗氏の政策の柱には、
- 国産半導体・量子技術の強化
- AI基盤開発への国家支援
- 自動運転や次世代モビリティ分野の促進
といったテーマが含まれています。
つまり、日本のAI開発を国内技術で支える企業がこれから優遇される流れ。
フィックスターズはまさにそのど真ん中にいます。
実際この会社は、ソフトウェアを「速くする」技術のプロで、
AIや画像認識、自動運転システムのアルゴリズムを最適化し、
ハードウェアの性能を最大限に引き出すことを得意としています。
たとえば、NVIDIAや半導体メーカーと協業してGPU性能を引き出すような、
いわば「AIエンジンの裏方エンジニア集団」なんですね。
ですので、AIブームの波に乗りながらも、政策支援の風も受けて、
「次世代の国策AIソフト企業」として、今注目度が一気に上がっているというわけです。
◆株式会社フィックスターズ(Fixstars)概要と直近決算
さて、会社の中身をもう少し見ていきましょう。
本社は東京・品川。
社長の三木聡氏が率いる、AI・半導体向けの高速ソフトウェア企業です。
スローガンは「Speed up your AI」。
名前のとおり、AIの処理をいかに速く、効率的にするか――それが事業の核心です。
事業は大きく2つあります。
1️⃣ Solution事業:
自動運転、半導体、医療画像、金融高速計算などの受託開発。
→ 売上の約95%を占め、非常に安定した柱です。
2️⃣ SaaS事業:
AIや量子コンピューティングを活用したクラウド型サービス。
→ 「Fixstars Amplify」「METIS Eye(乳がんAI診断)」「AI Booster」などを展開中。
まだ投資フェーズですが、将来的に利益貢献が期待されています。
🔍 決算ハイライト(2025年9月期 第3四半期)
項目 | 数値 | 前年比 |
---|---|---|
売上高 | 70億7,388万円 | +21.5% |
営業利益 | 20億8,614万円 | +33.6% |
経常利益 | 20億8,610万円 | +33.9% |
純利益 | 16億2,769万円 | +61.1% |
売上・利益ともにしっかり伸びています。
特に純利益の伸びが**+61%**と大幅。
これは営業利益率の改善に加えて、借入金の返済完了による支払利息の減少、
それから為替差益が寄与した形ですね。
💡 良い点
- 自己資本比率 86% の超健全経営。
- 無借金に近い財務体質。
- 営業利益率約29%と、ソフト業界でもトップクラス。
- AI・量子・半導体という「政策×成長テーマ」が重なる強み。
⚠ 悪い点
- SaaS部門はまだ赤字(営業損失 約3億円)。
- PERは30倍超で、やや割高感あり。
- テーマ株として人気化しやすく、短期ではボラティリティ(値動きの激しさ)も大きい。
◆チャートとテクニカル分析

(※TradingViewチャート参照)
現在株価は 2,067円(10月21日時点)。
50日移動平均線(2,011円)と200日線(1,909円)を上抜けており、
ゴールデンクロス完成直後。
RSIは 57 と中立圏、過熱感なし。
チャートを見ると2023年から2,400円台で何度も跳ね返されていますが、
今はその抵抗ラインを再び試す局面。
もし2,200円を明確に抜けたら、トレンド転換のサインと見ていいでしょう。
中期で見ると、2024年の下落を経て「底打ちから上昇回帰」の形。
出来高も徐々に増えており、AI関連資金が再び流入している様子が伺えます。
◆分析結果まとめ
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ファンダメンタル | 強 | 売上・利益ともに高成長、財務健全。 |
テクニカル | 中〜強 | ゴールデンクロス形成、トレンド回復基調。 |
総合判定 | 買い(強気) | 長期的にAI・政策テーマの両面で追い風。 |
◆投資戦略アドバイス
期間 | 戦略 | 目安株価 |
---|---|---|
短期(〜3か月) | 押し目狙い(2,000円前後で拾う) | 1,950〜2,050円 |
中期(3〜12か月) | 2,200円上抜け後のトレンドフォロー | 目標2,400円 |
長期(1年以上) | AI×量子の中核株として保有 | 2,800円〜 |
◆初心者向けまとめ
フィックスターズは、「AIを速く動かす会社」。
表舞台には出にくいですが、AI産業を支える“縁の下の力持ち”です。
財務は健全、利益も伸び、政府のAI推進政策の恩恵を受けやすい立ち位置。
ただし、株価はテーマで動く部分もあるので、短期ではブレがある点に注意。
初心者の方は「下がったら少しずつ買って長期で持つ」スタンスが安心です。
🔚まとめ
- 政策支援で追い風の「高市AI銘柄」
- 業績は文句なしの成長トレンド
- チャートも回復基調でテクニカル良好
- 長期では国産AIインフラの中核株候補