今週の株式市場まとめ & 来週以降の見通しを分かりやすく解説します。_11/22

どうもこんにちは、株ちゃんです。
今日は 「今週の株式市場まとめ」→「来週以降の見通し」まで、NVIDIA決算・雇用統計・金利の動き・相場心理の変化をぜんぶ噛み砕いて整理 していきます。

先に結論だけズバッとお伝えします。

目次

結論(ざっくり)


・今週の相場は “理由薄いのに売られ続けた軟調相場”
・NVIDIA決算は文句なしの好決算だが、株価は翌日に急落(需給悪化+金利)
・雇用統計は “強弱混在” で、方向感がますます無くなった
・FRBはタカ派→金曜だけハト気味で、金利は乱高下
・来週以降は「CPI」「長期金利」「AI関連決算」の3つがテーマ
・相場全体は“雇用ではなくインフレだけを見ている状態”
・方向感の無い“迷い相場”だが、押し目形成には近づきつつある。尚・・

こんな流れです。ここから噛み砕いていきます。

0.今週の騰落率ピックアップ(主要指数・人気ETF・半導体銘柄)

今週は “軟調相場” を象徴するように、主要指数も半導体ETFも大きく下落しました。
一方で、安全資産として買われやすい米国債ETF(TMF)はプラスに転じています。

■ 米国債(TMF)
日付:2025年11月16日
終値:40.44
始値:39.99
高値:40.69
安値:39.60
出来高:27.13M
変化率:+1.81%(金利低下で買い戻されやすい地合い)

■ SOXL(半導体ブル3倍ETF)
今週の下げが特に目立ちました。NVIDIA決算後の大幅下落が直撃し、3週連続マイナス。
日付:2025年11月16日
終値:31.70
始値:37.86
高値:40.08
安値:28.13
出来高:808.18M
変化率:-18.43%(1週間でほぼ2割の急落)

過去2週間も以下の通り下落が続いています:
2025年11月09日:-6.90%
2025年11月02日:-12.64%

→ 3週間合計で −33%超 の調整。需給悪化と金利上昇のダブルパンチを受けた形です。

■ 日経平均
日付:2025年11月16日
終値:48,677.50
始値:50,256.50
高値:50,611.00
安値:48,271.00
変化率:-3.37%
(NVIDIA急落の影響+円安止まりによる輸出株の弱さ)

■ NVIDIA
決算は完璧だったにもかかわらず、需給悪化と金利に押され大幅下落。
日付:2025年11月16日
終値:178.91
始値:185.97
高値:195.98
安値:173.05
出来高:1.30B
変化率:-5.92%

→ 決算後にこの下げ幅は「織り込みすぎ→利確売り」が大きい。
→ 金利さえ落ち着けば戻りやすい水準。

■ S&P500
日付:2025年11月16日
終値:6,602.96
始値:6,711.51
高値:6,770.38
安値:6,520.51
変化率:-1.95%

→ 大型株・ハイテク・資本財など広範囲に売りが入り、今週は全面的に弱い動き。


1.今週の相場全体:とにかく“理由が薄い売り”が続いた週


今週の株式市場は、ひと言で言うと 「負の空気が続いているのに、キッカケが弱い」 という1週間でした。

ポイントを並べるとこうです。

・米10年金利が再び4%前後まで上昇
・FRB要人がタカ派発言を連発(利下げ慎重派が優勢)
・NVIDIA決算は“超好決算”にもかかわらず翌日急落
・SOXLなど半導体も軟調
・雇用統計は強弱混在で「判断しづらい」
・S&P500もNASDAQも方向感なし

つまり、売る理由は明確じゃないのに、買う理由も強くない
プロ投資家の心理も「一旦キャッシュにしとくか…」が勝ちやすい地合いでした。

とくに NVIDIAの“決算翌日の急落” で市場は一気にリスクオフに。
「好決算でも売られるなら、もう何を買えばいいの?」という空気が広がったのが大きかったです。


2.NVIDIA決算:文句なしの“スーパー好決算”、なのに株価は急落した理由


まずは今回の数字をざっくりおさらいします。

NVIDIA Q3決算(噛み砕き)
・売上 570億ドル(前年比+62%)
・データセンター売上 512億ドル(前年比+66%)
・営業利益率 約63%(化け物級)
・Q4ガイダンス:650億ドル(市場予想を+4〜5%上振れ)
・Blackwell(次世代GPU)が本格量産で売れ行き“完売状態”

つまり、内容としては 「文句なしの完璧な決算」 です。
AIバブル崩壊どころか 「まだ序盤戦」 の勢い。

それでも株価が落ちた理由は2つ。

①利益確定売り(決算前に買われすぎていた)
②金利(長期金利上昇でハイテクに逆風)

特に②が重要で、米金利が4%台へ再上昇する中では、どうしても:

・ハイバリュエーション銘柄
・半導体ブルETF(SOXLなど)
・グロース株全般

ここは上値を抑えられやすい状況でした。

しかし、金曜には 米金利がやや低下 → ハト派発言も出る → 半導体も反発 の流れ。
決算の強さは揺らがないため、中期的には依然強い材料と言えます。


3.雇用統計:数字だけ見ると“強い”…ようで弱い


ここが今週最大の難所です。
数字を簡単に一覧にするとこうなります。

項目 予想 結果 コメント
非農業部門雇用者数 +5.5万人 +11.9万人 強そうに見えるが質は弱い
前回値 2.2万人 — —
前回改定値 — -0.4万人 ここが地味に悪材料
失業率 4.3% 4.4% 悪化
平均時給・前月比 +0.3% +0.2% 賃金インフレは鈍化
平均時給・前年比 +3.6% +3.8% 前年比はまだやや高い

表だけ見ると「雇用は強いのでは?」と思いますが、実際は違います。

中身を見ると…

伸びている業種:
・医療:+4.3万人
・飲食:+3.7万人
・社会扶助:+1.4万人

景気に左右されにくいディフェンシブだけが増えています。

弱い業種:
・運輸・倉庫 −25,000人
・連邦政府 −3,000人

つまり 「強さではなく粘りで支えている雇用」 です。


4.市場が混乱した理由:強いようで弱く、弱いようで強く見えるデータ


雇用が強いのか弱いのか、はっきりしない。
だから市場の反応はバラバラになりました。

・雇用が増えている → 金利が下がりにくい
・でも構造は弱い → 本当は利下げ方向
・失業率は悪化 → 景気は確実に減速中
・賃金は鈍化 → インフレには“やや”優しい

本来なら “株高” に寄せる材料なのに、
実際には 利下げ予想が低下 して株が売られた。

理由は非常にシンプルで、

→ サービスインフレが落ちていないから。

米FRBは「インフレ > 雇用」で判断しています。
パウエル議長は何度もこう言っています。

“雇用が弱くても、インフレが2%方向に向かわなければ利下げは早すぎる”

そのため、今回の雇用統計ではなく、
次回CPI(消費者物価指数)が最重要イベント に変わっています。


5.FRBの発言と金利:今週は“タカ派 → 少しハト派”の流れ


週前半
FRB高官が次々とタカ派発言

・「利下げは急ぐ必要はない」
・「インフレの粘りは想定より強い」
・「年内は慎重に」

→ 金利上昇 → 株安 → ハイテクに逆風

週後半
ウィリアムズ総裁のややハト派発言

・「近いうちにFF金利を調整する余地がある」

→ 金利低下
→ S&P500+1%、NASDAQ+0.9%
→ 半導体も反発

こうしてみると、相場のテーマは“金利一強” であることが分かります。


6.今の相場が軟調な理由:明確な悪材料が無い“迷い相場”


今週はこれが本質です。

✔ NVIDIA決算→完璧
✔ 雇用→弱い構造
✔ 消費→やや減速
✔ 金利→乱高下

悪材料がドカンと出ているわけではありません。
ただ、明確なポジティブも無い。
そのため「買う理由が薄すぎる」という状態。

投資家心理は以下の3つが混ざっています。

・好決算でも売られたから怖い
・金利が落ちるまではハイテク買いづらい
・CPI直前は動けない
・12月利下げ確率が30%台 → 材料不足
・地政学リスク(中国・ウクライナ)も気になる

そのため、出来高が少ない中での売りが続き、全体が弱く見える という週でした。


7.来週以降の見通し:テーマは「CPI」「金利」「AI関連」


ここからが本題です。
来週以降に相場が動くカギは3つ。

① 次回CPI(11月分 → 12/18発表)
→ これが強いと金利上昇 → グロース逆風
→ これが弱いと利下げ観測復活 → 株高

② 米長期金利の方向
→ 半導体・NASDAQの値動きの“元凶”
→ 4.0%割れなら株式には追い風

③ AI関連の決算・ガイダンス(NVIDIAの波及)
→ Microsoft・GoogleのCAPEX(投資)次第
→ AI投資は「まだ序盤戦」なので、中期は依然プラス


8.来週の相場シナリオを3パターンに整理


シンプルに分けるとこうなります。

パターン①:金利低下 → グロース反発(強気)
・CPIが弱い
・FRB要人がハト派寄り
・金利が3.9%台に下落
→ NVIDIAを軸に半導体が再浮上

パターン②:金利停滞 → 方向感なし(中立)
・CPIまで投資家が動かない
・金利が4.1〜4.2%で停滞
→ 全体は“横ばい〜弱い”

パターン③:金利上昇 → 再び調整(弱気)
・CPIが強い
・FRBタカ派増加
・雇用関連データが再び強い
→ S&P500、NASDAQともに売られやすい

現状は「②と③の間」。
ただし “売られすぎゾーン”には入りつつある と見ています。


9.まとめ:今の相場は“インフレだけ”を見ている


まとめると…

・今週は理由薄いのに売られ続けた軟調相場
・NVIDIA決算は完璧だが金利と需給で急落
・雇用統計は強弱混在で方向感なし
・FRB発言次第で金利が乱高下
・市場は雇用ではなく完全に“インフレ一本勝負”

今の相場の本質はこれです。

「雇用が弱い → 金利下落 → 株高」ではない。
「インフレが落ちなければ → 利下げは遠い」

つまり、来週以降は CPIと金利 がすべてを決めます。
そしてこのCPI発表次は12月16日です。ということは・・

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