1. ニュース要約
- 自公連立解消:公明党が自民党との26年連立を解消。新総裁・高市氏は首相指名は見込まれるが、法案可決・予算編成は野党協力が前提に。政策運営の不確実性が上昇。
- トランプ政権:中国輸入に追加100%関税(11/1開始の方針を示唆):既存関税に上乗せ。対中貿易・サプライチェーンに大幅な攪乱懸念。市場はリスクオフで反応。
- 中国:レアアース輸出規制の大幅強化:対象元素を12種へ拡大、鉱石・精錬・磁石製造機器なども許可制。中国産由来を含む外国製品の輸出にも許可を要求(FDPR類似の域外適用)。軍事・半導体用途は厳格審査。
JX金属の事業背景(要点)
半導体向けスパッタリングターゲット等の先端材料が柱。TSEプライム上場(2025/3/19)。資源循環・レアメタル回収も強化方針。
2. テクニカル状況(JX金属 5016)
- 直前トレンド:IPO後は上昇基調。10/7に年初来高値2,339円をつけた後、ニュース連鎖で調整。10/11時点で2,102円(年初来高値比▲約10%)。
- 出来高:直近の下落局面で出来高増(短期の投げ・ポジ調整を示唆)。
- 移動平均・RSIの整合:高値追い後の短期過熱の冷却局面。価格は直近高値からの押しで、短期線(5–25日)との乖離修正を進行中と解釈(具体値は省略)。年初来での中期トレンドはなお上向きの範疇。
3. 相乗効果(強気/弱気/中立)
- 自公連立解消 → JX金属:中立〜弱気
政策不透明化で国内株全般にディスカウントが乗りやすい。一方でJXはグローバル需要依存(半導体・情報通信材料)で、国内政策単独の影響は限定的。 - 米100%関税 → JX金属:弱気(短期)/中立(中期)
グローバル需給・投資マインド悪化で短期はリスクオフ。中期は中国依存度低減のリロケーション需要(日本・米国・東南アジアでの材料調達・加工)取り込み余地。 - 中国レアアース規制 → JX金属:強弱材料が混在(中立)
弱気:磁石・重希土起点のサプライ制約で顧客側の生産計画が遅延リスク。
強気:非中国ソース&リサイクルの相対価値上昇、高付加価値材料への価格交渉力改善余地。JXはレアメタル回収・前処理能力増強を計画。
4. 想定シナリオ
A. 上昇継続(確率:中)
- 条件:米中対立のエスカレートが緩和(関税発動の先送り/一部除外)、中国の輸出許可の運用が限定的、AI・半導体投資が継続。
- 価格挙動:出来高を伴う押し目買い→直近高値ゾーン(2,300円前後)試し。
B. 反落(確率:中〜やや高)
- 条件:11/1の追加100%関税が本格発動、中国の許可審査が厳格運用で磁石・材料チェーンに実害、国内政治の不透明感が長引く。
- 価格挙動:短期サポート割れで調整拡大、出来高増を伴う投げ。
C. レンジ(確率:中)
- 条件:関税・規制はヘッドライン先行、実務運用はグレーで様子見。国内は部分連立・個別法案対応で最小限の停滞。
- 価格挙動:2,000〜2,300円レンジでの持ち合い(ニュース待ち)。
5. 初心者向けまとめ
- 何が起きた?
日本は連立解消で政治が不安定、米国は対中追加100%関税を表明、中国はレアアースを厳しく管理へ。どれも「材料コスト・調達」に影響するニュース。 - JX金属への意味
半導体材料で成長中だが、世界の貿易ルールが厳しくなると短期の株価は乱高下しやすい。一方で、中国以外のルートやリサイクルを強くできる会社は相対的に有利になりやすい。JXは回収・前処理増強の計画があり、この点は追い風の芽。 - 今の株価の見方
10/7に高値→ニュースで押し目。出来高増は「不安で売る人」と「好機で買う人」が増えているサイン。すぐに上がるかは米中の本当の運用次第。 - 行動のコツ
①ヘッドラインだけで飛びつかず、実際に関税が発動するか/中国の許可が出るかを確認。
②テクニカルは直近高値からの押しを冷静に評価(出来高とサポート)。
③中期は「非中国・リサイクル・高付加価値」というJXの強みが活きるかを四半期決算・設備計画でチェック。
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