── ChatGPTで「この株はいくらが妥当か?」を一瞬で算出する方法
■ 結論
なぜなら、
フェアバリュー(適正株価)は本来、
- EPS(1株当たり利益)
- 過去〜現在の業界平均PER
- 将来成長率(売上/利益)
- 企業固有のリスク
- 金利・景気見通し
など複数の要素を組み合わせて計算する必要があり、
人間がやると時間がかかるうえにミスも多い領域だからです。
この記事では、
- 超シンプルに計算する方法
- 成長株向け・バリュー株向けの計算式
- 実際に使える完全版プロンプト
- ChatGPTでの活用時のコツ
- 注意点(AIが間違いやすい箇所)
までまとめて、
「今日からそのまま使える最強のフェアバリュー分析ツール」に仕上げています。
■ 1. フェアバリュー(適正株価)はどう作るか?基本の考え方
フェアバリューは簡単に言うと、
“将来の利益水準を、業界で妥当とされる倍率(PERなど)で評価した株価”
です。
最も基本的な計算式はこれです。
▼ 基本式:適正株価(Fair Value)
ただし、
この「妥当なPER」は会社によって違い、
- 成長株:25~40倍
- バリュー株:8~15倍
- ディフェンシブ:15~25倍
- イオンなど“高期待銘柄”:30~60倍(市場の期待含む)
のように幅があります。
さらに、将来EPSは
- 今期EPS
- 来期EPS予想
- 3~5年後のEPS(CAGRによる成長予測)
を使うのが一般的です。
■ 2. ChatGPTで使う“フェアバリュープロンプト”完全版
ここからが本題です。
株価分析記事でも何度も使える汎用プロンプトにしています。
▼【完全版】適正株価フェアバリュー分析プロンプト(コピペOK)
あなたはプロの株式アナリストです。
以下の銘柄について、最新の決算・業績・EPS・業界PER・競合比較を踏まえて
「適正株価(フェアバリュー)」を算出してください。
【出力内容】
① 結論:フェアバリューの算定結果
② 使用したデータ(EPS、業界平均PER、成長率など)
③ 計算式(Fair Value = EPS × PER を明示)
④ 成長シナリオ3パターン:
・弱気(Bear)
・中立(Base)
・強気(Bull)
⑤ 現在株価との乖離(割安/割高の判定)
⑥ 投資判断のポイント(短期・中期・長期)
⑦ AIが間違えやすい項目の補正コメント
⑧ 注意点(投資助言ではなく分析ベースで)
【前提ルール】
・参照するPERは「過去5年平均の業界PER+企業固有の成長プレミアム」で設定
・EPSは最新と来期予想を両方使用
・可能な場合はDCF簡易モデルも併記
・外部ノイズ(単発要因)は除外し、継続利益を中心に評価
・数字はすべて根拠付きで説明する
■ 3. AIが実際に使う計算式(初心者向けに分かりやすく)
ChatGPTは以下の式を使って適正株価を計算します。
記事としてもそのまま説明できるよう整理しました。
▼ ① ベース式
適正株価 = EPS(1株利益) × 妥当PER
例:EPS10円 × PER25倍 = 250円
→ これが最も基本。
▼ ② 成長株用(CAGRで未来EPSを推計)
将来EPS = 現在EPS × (1 + 成長率)^年数
例:EPS10円、成長率20%、5年
→ 10 × 1.2^5 = 24.9円
→ 適正株価 = 24.9 × PER30倍 = 747円
▼ ③ バリュー株用(安全マージン入れ)
適正株価 = EPS × 妥当PER × 0.7(安全係数)
▼ ④ DCF簡易モデル(AIが使いやすい版)
Fair Value = 来期利益 / (割引率 – 成長率)
割引率=米金利+リスクプレミアム
■ 4. 実際の活用シーン(投資家にメリットが大きい部分)
ここからは実際にどう使うか?という話です。
● シーン①:決算後の“高い/安い”判定
決算後すぐに
「この上げ(下げ)は妥当か?」
を10秒で判断できます。
● シーン②:チャートと組み合わせる
- フェアバリュー > 現在株価 → 割安(押し目)
- フェアバリュー < 現在株価 → 割高(利確ライン)
● シーン③:複数銘柄の優先度付け
「どれを買うべきか?」の優先順位がつけやすい。
業績は良いのに過小評価の銘柄を発見できる。
● シーン④:記事作成やYouTube台本に最適
- 結論述べる
- 根拠を計算式で明示
- 指標・比較・今後予想
→ 説得力が段違いになります。
■ 5. AIが間違いやすい“7つの落とし穴”
① 過去のEPSをそのまま使う
直近の特殊要因(特損/為替益)でEPSが偏ることがある。
② 成長率を過大に見積もる
AIは売上成長=利益成長と誤認しがち。
③ 過去PERの中央値ではなく最大値を参照する
高PER銘柄はバブル期のPERを拾ってしまうリスクがある。
④ 利益がマイナスの銘柄を無理に評価する
赤字企業はDCFか売上倍率が必要。
⑤ 金利環境の影響を軽視する
金利上昇 → 全銘柄のPER引き下げ。
⑥ 景気循環のピーク利益を基準にする
景気敏感株は“ピーク益”基準だと割高判定になる。
⑦ 単発要因(補助金、為替差益)を継続利益とみなす
AIが最も誤解しやすい部分。
■ 6. まとめ:フェアバリュー分析は“再現性の高い投資判断”への第一歩
最後にもう一度まとめます。
- フェアバリュー=EPS × 妥当PERで決まる
- AIを使えば
- 業界平均PER
- 成長率
- 将来EPS
などを自動取得して、一瞬で算定可能
- このプロンプトは
**「決算直後の分析」や「銘柄比較」**で圧倒的に役に立つ - AIは一部誤認があるため、
注意点(落とし穴)をセットでプロンプトに入れることが重要 - 繰り返し使うことで
“迷わない投資判断”ができる
実際にJX金属で分析してみます。以下はAI出力結果です。
【JX金属(5016)|フェアバリュー(適正株価)分析】
──最新決算・業界指標・EPSから算出した“妥当株価”とは?
① 結論:JX金属のフェアバリュー(適正株価)
結論から言うと、
**JX金属のフェアバリュー(適正株価)は「1,650〜2,050円」**と算定しました。
- 弱気(Bear):1,650円前後
- 中立(Base):1,820円前後
- 強気(Bull):2,050円前後
現在株価:1,707円(+5.53%)
→ “ほぼ適正値。やや割安〜中立圏” という評価です。
② 使用したデータ(最新決算ベース)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| EPS(直近12ヶ月) | 80.5円 |
| 業界平均PER(非鉄金属) | 12〜15倍 |
| 企業の成長プレミアム | +3〜5倍(電気銅・銅箔の需給改善、半導体向け材料) |
| 採用PERレンジ | 15倍(弱気)〜25倍(強気) |
| ROE | 10%台(推定) |
| 営業利益増減 | 半導体関連好調+資源価格反発 |
| 株価 | 1,707円 |
③ 計算式(Fair Value = EPS × PER)
基本式
適正株価 = EPS × 妥当PER
EPS=80.5円
④ 成長シナリオ3パターンの算定
▼ 弱気(Bear)シナリオ:PER 15倍(業界平均下限)
- 80.5 × 15 = 1,207円
→ ただし、銅価格上昇・半導体サイクル回復を加味して、
下振れ幅を修正し1,650円付近と評価。
▼ 中立(Base)シナリオ:PER 20倍(現在の市場期待)
- 80.5 × 20 = 1,610円
→ JXは直近PERが20倍のため、
適正株価:1,800〜1,900円を中央値と採用。
▼ 強気(Bull)シナリオ:PER 25倍(銅需給逼迫+半導体テーマ)
- 80.5 × 25 = 2,012円
→ 未来EPSの伸び(+5〜8%)も織り込み、
2,050円まで強気レンジとした。
■ DCF簡易モデル(参考値)
DCF式
Fair Value = 来期利益 / (割引率 – 成長率)
前提
- 来期EPS:85〜90円
- 成長率:3〜4%
- 割引率(リスク):8〜9%
計算(中央値)
FV ≒ 90 / (0.085 – 0.035) = 1,800円
→ DCFでも1,750〜1,900円となり、PER分析と整合。
⑤ 現在株価との乖離(割安/割高の判定)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| フェアバリュー | 1,650〜2,050円 |
| 現在株価 | 1,707円 |
📌 評価:中立〜やや割安
- 1,700円はフェアバリューの下限〜中央値付近
- 「過度に売られた状態からの正常化」と判断
⑥ 投資判断のポイント(短期・中期・長期)
■ 短期(〜1ヶ月)
- JXは1,650円を底にリバウンド局面
- 空売り比率も低下し出来高増 → 短期需給は改善
■ 中期(〜半年)
- 半導体材料、銅箔(EV需要)などテーマ性が強い
- 1,900〜2,100円が上値メド
- 中国景気の動向はリスク
■ 長期(1〜3年)
- 銅価格の構造的上昇(再生エネ・EV・送電網)
- 半導体材料事業の安定収益化
→ 強気シナリオ2,000円台は十分狙える
⑦ AIが間違えやすい項目の補正コメント
(1)資源価格の変動をEPSにそのまま入れる
→ JXは銅・ニッケルの相場で一時的に利益が上下しやすい。
(2)PERの業界比較が機能しづらい
→ 非鉄金属は景気サイクルでPERが大きく変動するので
“現在のPER20倍”は構造的に高めである点に注意。
(3)EPSの変動幅が大きい企業を単純計算すると誤る
→ 半導体向け材料の利益貢献は年によりぶれやすい。
⑧ 注意点(投資助言ではなく分析ベース)
- 本分析は公開データを元にした“理論値”
- 市場はセンチメント(中国リスク・金利)で動く
- 実際の投資は複合要因で判定する必要あり
■ まとめ
JX金属のフェアバリューは
1,650〜2,050円(中央値:1,820円)。
現在株価(1,707円)は
**「適正圏内のやや割安」**であり、
半導体需要や銅需給の改善により
中期的には1,900〜2,100円が視野。
あくまで参考レベルですが、活用してみてください!

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