どうもこんにちは、株ちゃんです。
JX金属、今週はけっこう動きましたね。チャートだけ見ると「まだ下向きなんじゃないの?」という形なのに、株価はじわっと反発してきています。
先に結論をざっくりまとめると、
- 今週のJX金属は、
1650円 → 1777円 - 1600円前後での“底固めゾーン”から、いったん上に抜けてきた形
- ただし大きな流れはまだ下降チャネルの中で、
1900円近辺には分厚い上値抵抗ライン - 来週は
「1800円台を固められるか」
「再び1600円台に押し戻されるか」
がポイント - 個人的なイメージとしては
「短期は戻り試し、でも中期ではまだ調整トレンド継続」
というバランスかなと思います
ここから、今週の値動きと来週のシナリオを、噛み砕いて見ていきます。
1. 今週のJX金属をざっくり一言でまとめると?
一言で言うと、
「1600円台前半でのモミモミから、75日線に向けて戻し始めた週」
です。
- 11月末〜12月頭にかけて
1600〜1700円のレンジで売り買いがぶつかっていたところから - 12月4〜5日にかけて、
2日連続の陽線で1777円まで回復 - 出来高も20百万株前後とそこそこ入っており、
完全に見放された感じではない
ただし、チャート全体を引いて見ると、
高値2400円台からの「下降トレンドライン」の中。
今週の反発は、その中の“戻り局面”という位置づけです。
2. 今週の株価推移をデータで振り返り
まずは数字で動きを整理しておきます。
直近の値動きをざっくり追えるよう、11月末からのデータを表にしています。
今週〜直近のJX金属の株価推移
| 日付 | 終値 | 始値 | 高値 | 安値 | 出来高 | 変化率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025/12/05 | 1,777.0 | 1,700.0 | 1,782.5 | 1,684.0 | 20.88M | +4.56% |
| 2025/12/04 | 1,699.5 | 1,678.0 | 1,703.0 | 1,663.0 | 14.30M | +2.84% |
| 2025/12/03 | 1,652.5 | 1,696.0 | 1,697.0 | 1,652.5 | 12.31M | -0.87% |
| 2025/12/02 | 1,667.0 | 1,664.5 | 1,689.0 | 1,648.5 | 15.40M | +1.03% |
| 2025/12/01 | 1,650.0 | 1,697.5 | 1,706.5 | 1,634.0 | 19.20M | -1.14% |
| 2025/11/28 | 1,669.0 | 1,713.0 | 1,714.0 | 1,665.0 | 26.09M | -5.36% |
| 2025/11/27 | 1,763.5 | 1,731.0 | 1,763.5 | 1,707.0 | 21.14M | +7.43% |
| 2025/11/26 | 1,641.5 | 1,643.0 | 1,661.0 | 1,621.0 | 16.65M | +1.89% |
| 2025/11/25 | 1,611.0 | 1,652.0 | 1,698.0 | 1,609.0 | 28.67M | +0.59% |
| 2025/11/21 | 1,601.5 | 1,603.5 | 1,632.5 | 1,578.0 | 57.79M | -6.18% |
このあたりをざっくり整理すると、
- 11/21 の急落で1600円割れ目前まで売られる
- その後は1600〜1700円でのレンジ相場
- 12/4・5でようやく1700円台後半へ戻してきた
という流れです。
週足ベースで見ると、
今週の始値(12/2換算で1667円前後)から終値1777円まで、
だいたい +7〜8%程度の反発 となっています。
3. チャート形状とテクニカルポイント整理
チャートを俯瞰すると、
- 高値2400円台から、
上値と下値が切り下がる「下降チャネル(下落トレンド)」の中 - 直近は、
1500〜1700円あたりを黄色いボックスで囲んだ“調整レンジ” - その中で 1600円台前半が下値として意識されている
という形になっています。
ざっくりポイントを挙げると、
- 下降トレンドライン
高値群を結んだ緑のラインが、現在はだいたい1900〜2000円付近を通過。
ここが中期的な分厚い上値抵抗。 - サポートゾーン(黄色のボックス)
1500〜1700円あたりで、何度も下ひげをつけて切り返している。
「いったんは買いが入りやすいゾーン」として意識されている価格帯。 - 移動平均線
- 短期線(青)は、ようやく横ばい〜上向きに転じかけ
- 中期線(黄・75日線付近)は、まだ下向きで約1900円付近
今の位置は、
- サポートゾーン上限(1700円台)から上に抜けてきたところ
- ただし、まだ75日線や下降トレンドラインには届いていない
なので、チャートとしては
「底割れの不安は少し和らいだけど、本格上昇とまでは言えない」
という微妙なポジションにいます。
4. 今のJX金属を取り巻く材料をざっくり整理
テクニカルだけだと不安なので、
ファンダのざっくり整理もしておきます。
JX金属に関連しやすい材料はだいたいこのあたりです。
- 銅・ニッケル・レアメタル価格
→ EV・再エネ・データセンター需要と連動しやすい - 半導体・サーバー向け材料への投資計画
- 為替(円安・円高)
- 金利動向と世界景気(特に中国・米国)
今週は、
- 米金利がやや低下傾向
- 半導体セクター全体が持ち直し
- 中国関連指標も「最悪期は脱したか?」という雰囲気
こうした外部環境が、
JX金属の「1600円台からの自律反発」を後押しした形です。
ただし、
- 銅価格・世界景気の見通し
- 今後の投資負担や設備計画
など、中長期ではまだ不透明要因も多く、
株価もそれを織り込んで「高値から調整中」という状況が続いています。
5. 来週のJX金属のシナリオ別見通し
ここからは、来週のイメージを
「強気・中立・弱気」の3パターンで整理しておきます。
強気シナリオ(確率イメージ 3〜4割)
- 米金利がさらに低下
- 銅や資源関連が買い戻される
- 日本株全体もリスクオン
この場合は、
- 1800円台をしっかりキープ
- 上は 1900円前後(75日線+下降ライン付近)までの戻りを試す
というパターンが考えやすいです。
目安レンジ:
「1750〜1900円」
中立シナリオ(いちばんありそう)
- 海外指数は小動き
- 資源価格も方向感が出ない
- FOMC前で様子見
このケースでは、
- 1700〜1800円のレンジでモミモミ
- 出来高もやや細って、方向感に欠ける週
目安レンジ:
「1680〜1800円」
弱気シナリオ(確率はやや低めだが要注意)
- FOMCや米指標でリスクオフ
- 銅など資源価格が再び売られる
- 日本株全体が調整
このパターンになると、
- 再び1700円を割り込む
- 1600円台半ば〜前半まで押し戻される
- サポートボックス下限の1500円近辺が意識される
目安レンジ:
「1550〜1720円」
6. 来週どこをチェックしておけばいいか?(注目ポイントまとめ)
最後に、来週のJX金属でチェックしておきたいポイントを
かんたんに整理しておきます。
- 1,800円台を素直にキープできるか
→ できれば強気寄り、できなければ中立〜弱気寄り - 1,700円を再度割り込むかどうか
→ 割り込むようだと「レンジ回帰」感が強まり、1600円台に逆戻りしやすい - 出来高が増えた上で上昇しているか
→ 出来高を伴う上昇なら“本格的な買い”、
出来高が細いままの上昇なら“戻り売り待ち”の可能性 - 海外の資源株・半導体株の動き
→ 特に米国のハイテク・コモディティ株が強いと、JX金属にも追い風
今のJX金属は、
「高値圏からの調整トレンドは続いているけれど、
1600円台でいったんは下げ止まりつつある」
という、攻めるか守るか悩ましい局面です。

