【米国雇用統計まとめ】2025年5月発表

発表日:2025年5月2日(米労働省労働統計局)


🔹総括

  • 非農業部門雇用者数:+177,000人(前月比)
     → 過去12か月平均(+152,000人)を上回るが、3月の+185,000人からはやや鈍化→下方修正分
  • 失業率:4.2%(前月比横ばい)
     → 2024年5月から4.0〜4.2%のレンジで安定

📊主な指標

指標数値・変化備考
非農業部門雇用者数増加+177,000人ヘルスケア・運輸・金融が主導
失業率4.2%(横ばい)長期失業者は増加(+179,000人)
労働参加率62.6%(+0.1pt)安定推移
平均時給$36.06(+0.2%)年率で+3.8%の上昇
平均週労働時間34.3時間(横ばい)製造業ではやや減少(-0.2h)

📈業種別雇用変化(前月比)

業種増減数(千人)コメント
ヘルスケア+51病院・外来サービスが主導
運輸・倉庫業+29倉庫・配送が貢献
金融活動+141年で+103千人の回復基調
社会福祉+8ペースは鈍化
連邦政府▲91月以降で▲26千人の減少
小売業▲1.8前月+21.7千人から反動でマイナスへ
製造業▲1自動車関連が特に弱く、▲4.7千人の減少

⚠️注意点

  • 長期失業者(27週以上)が1.7百万人に増加(前月比+179,000人)
  • 労働時間賃金の伸びは引き続き抑制気味
  • 2か月分の雇用改定値は▲58,000人(2月+117→+102、3月+228→+185)
目次

🔍【もっと詳細分析】

1. 総雇用増加数:+177,000人(やや強め)

  • 前月+185,000からは鈍化も、過去12か月平均(+152,000人)を上回る。
  • ヘルスケア(+51,000)運輸・倉庫(+29,000)が牽引。
  • 一方で、製造業(▲1,000)小売業(▲1,800)、**連邦政府(▲9,000)**が足を引っ張る。

📌 評価:堅調だが、民間消費と製造業に陰りが見えるミックスシグナル。


2. 失業率:4.2%で横ばい

  • 過去12か月間、4.0〜4.2%のレンジで横ばい。
  • しかし内訳を見ると、長期失業者(27週以上)が増加(+179,000人 → 計1.7百万人、全体の23.5%)。
  • 労働市場のひずみや“緩やかな悪化”を示唆。

📌 評価:表面的には安定も、内部的にはスラック(余剰労働力)増加。


3. 平均時給:+0.2% MoM、+3.8% YoY

  • 時給インフレのペースは鈍化傾向。
  • 生産・非管理職の時給も同様に緩やかな伸び(+0.3% MoM)。

📌 評価:インフレ圧力は後退傾向。FRBの利下げ判断に追い風。


4. 労働参加率:62.6%(横ばい)

  • パンデミック前水準(63.3%)には戻らず。
  • 働きたいが職を探していない人(=“影の失業者”)は5.7百万人。

📌 評価:本質的な回復には至らず。供給制約も続く。



よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

当サイト管理人です。youtube登録者5,800人で「大切な資産を着実に増やし投資も楽しむ」をモットーに日々投資情報を発信しています。

目次