(2026年3月期・第2四半期/2025年11月10日発表)
住友金属鉱山(住友鉱山)って、株価もニュースも何かと話題に上がる企業なんだけど、
今回の決算は「売上はちょっと減ったのに利益はしっかり増えた」という、なかなか強い内容でした。
ざっくり言うと、銅と金の値上がりがめちゃくちゃ効いたというわけです。
ではさっそく、噛み砕いて話していきますね。
■まず決算の全体像から
今回の4〜9月の数字はこんな感じです。
- 売上高:7,833億円(前年比 -2.1%)
- 税引前利益:778億円(+6.6%)
- 最終利益:539億円(+16.0%)
売上は微減。
でも利益はしっかり増えてる。
理由は超シンプルで、
金と銅の価格が去年よりめちゃ上がったからです。
特に金は、
前年 2,400ドル → 今回 3,300ドル台と約1,000ドルも上昇。
これはさすがに利益に効きます。
一方、ニッケルは逆にずっと弱くて、
・中国減速
・インドネシアの供給増
で価格が落ちて、ここはマイナス材料になりました。
■セグメント(事業別)の動きを話すと…
ここが今回の決算の“性格”を一番表してます。
✅ ①【資源(鉱山)】絶好調!銅と金に助けられた
住友鉱山の柱である「資源」事業は、もう文句なしの好決算。
- 銅価格 ↑
- 金価格 ↑
- カナダの「コテ金鉱山」が本格稼働で利益を押し上げ
特にコテ金鉱山は、
前年1.1t → 今年5.3tと“桁違いの伸び”。
本格操業に入ったことで一気に収益に貢献し始めました。
銅の各鉱山も概ね計画通りで、
まさに“資源価格の恩恵をダイレクトに受けた”という感じですね。
✅ ②【製錬】ここは苦戦。ニッケル安と円高の打撃
一方で、製錬部門はガッツリ落ち込みました。
理由は3つ。
- ニッケルの価格がめちゃ下がった
- 円高で在庫評価が大幅マイナス(−205億円)
- 銅の買鉱条件悪化
販売量は増えてるんですよ。
ニッケルのHPAL工場(CBNC、THPAL)は順調だし。
ただ、それでも市況悪化と円高はどうしようもないレベルで重しになりました。
✅ ③【材料(電池材料+機能性材料)】ここも好調
実は今回、材料事業がかなりのサプライズ増益です。
- EV関連の電池材料は米国の駆け込み需要で増販
- データセンター向け部材がめちゃ強い
= AIサーバー需要で伸びている
建材事業を売却した影響で売上は減ったように見えますが、
本業の利益はしっかり上がってます。
特に通信デバイス系の材料は、AIインフラ投資がどんどん伸びているので、今後も強そう。
■金属価格の動きを超ざっくり言うと…
今回の利益増のほとんどは市況(価格上昇)の恩恵です。
| 金属 | 前年比 |
|---|---|
| 銅 | +178ドル |
| 金 | +約1,000ドル |
| ニッケル | -1.01ドル(下落) |
| 為替 | 円高方向(マイナス) |
金の上昇幅がとにかく異常だったので、
それだけで全体を押し上げたイメージ。
逆にニッケルは「まだ当分厳しそうだな」って感じですね。
■投資家として知っておきたいポイント
まとめると、今の住友金属鉱山はこんな構図です。
◎ 強い部分
- 銅・金という主軸が絶好調
- コテ金鉱山の立ち上がりが追い風
- AIデータセンター需要で材料事業が伸びている
- 自社株買い(150億円)も実施し株主還元は安定
△ 弱い部分
- ニッケルは構造的に価格が低迷中
- 円高局面はどうしても収益を圧迫
- ケブラダ・ブランカ銅山は生産計画を下方修正
■通期予想はしっかり上方修正
住友鉱山は、通期の利益見通しを
- 税前利益:1,020億円 → 1,210億円(+190億円)
と、かなり強めに引き上げました。
銅・金の価格上昇が続いていることが大きな理由です。
配当は年間131円で据え置きですが、
DOE基準による安定配当方針なので、株主にとっては安心材料。
■最後に:今回の決算は「強い」と言って良い内容
今回の住友金属鉱山の決算を一言でまとめるなら、
「製錬は厳しいけど、資源と材料が強くて全体は好決算」
これに尽きます。
中期的には、
- AIデータセンター向け需要
- EV向け電池材料
- 世界的な銅需要の長期拡大(脱炭素・電動化)
など、大きな追い風が揃っています。
一方で、株価は「金属市況のブレ」に左右されやすいので、
銅・金・ニッケル・為替は引き続きウォッチが必要ですね。
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