どうもこんにちは、株ちゃんです。
今日は、上場来高値圏から爆下げ中昨日は‐10%と大幅安となった「JX金属(5016)」について、今は買い時なのかどうかを、できるだけ噛み砕いて整理していきます。
まず結論から言うと、
- 業績そのものは「好調&上方修正」で、会社のストーリーは崩れていない
- ただし、
- 決算に対する期待が高すぎた反動
- 利益率の鈍化への警戒
- 全体相場の調整
が重なって、チャート的にはまだ“落ちているナイフ”寄り
- 個人的には
- 1,500~1,600円前後の「押し目ゾーン」で
- 出来高を伴った下げ止まりが見えてから、
分割で拾うのが現実的かな…という局面
こんなイメージです。わかりやすく解説していきます。
youtubeでも動画で解説しています。
1.今回の「爆下げ」で何が起きた?
まずは足元の値動きから。

- 11月18日→ 一日でほぼ10%の大陰線
- 始値1,761円
- 10日・50日移動平均線(約1,880円前後)は、すでに株価の“だいぶ上”
→ 短期・中期トレンドともに上昇一服から調整モード入り
市場全体も、この日は日経平均が寄り付きから500円超マイナススタートと、リスクオフの雰囲気でした。
つまり、
- 全体相場の地合い悪化
- JX金属個別の「失望売り&投げ売り」
- 信用組のロスカットが雪だるま式に出た
この3つが同時に起きている、というイメージで見るとスッキリします。
2.決算は悪かったの?数字をざっくり整理
「そんなに売られてるなら、決算が相当悪かったのでは?」
と思うかもしれませんが、数字だけ見ると実はかなり良好です。
最新の2026年3月期第2四半期決算(4~9月)のポイントはこんな感じ。
- 連結最終利益:429億円(前年同期比+16.9%)
- 通期最終利益の会社予想:
700億円 → 790億円へ上方修正(前期682億円) - 年間配当:18円 → 21円へ増配
それなのに株価は下落…。
ここに投資家心理の“ズレ”があります。
下落の背景(ざっくり)
- 期待先行の反動
- そもそもJX金属は、
「AI関連」「半導体材料」「世界シェアNo.1製品を多数」
といったテーマ性で、決算前から株価がかなり先回りして上がっていました。 - そのため「よほどスゴい数字じゃないと物足りない」という状態に。
- 実際に決算は良かったものの、「思ったほどインパクトがない」と見られ、材料出尽くし→利益確定売りが出たと考えられます。
- そもそもJX金属は、
- 利益率の低下へのモヤモヤ
- 7~9月期単体で見ると、
営業利益率は 26.4% → 19.7%へ低下。 - 「売上も利益も伸びているが、稼ぐ効率は落ちてきているのでは?」
という不安が出やすい決算内容でした。
- 7~9月期単体で見ると、
- 好決算なのに株価が下がる=“今後”への警戒シグナル
- 投資家は“過去の数字”ではなく、“これから数年”を見ます。
- 「AI関連銘柄の加熱感」「半導体サイクルのピークアウト懸念」も重なり、
一度ポジションを軽くしておこう、という動きが出ていると考えられます。
3.そもそもJX金属ってどんな会社?中長期の強み
ざっくり言うと、「AIやスマホ、自動車に欠かせない“素材”で世界トップシェアを握る会社」です。
代表的な製品イメージはこんな感じ。
| 製品・分野 | 世界シェアの目安 | ざっくり役割 |
|---|---|---|
| 半導体用スパッタリングターゲット | 約60% | AIサーバー・高性能半導体の“薄膜材料” |
| 高純度タンタル粉などレアメタル | 約50% | コンデンサ、5G通信機器など |
| FPC用圧延銅箔 | 約80% | スマホ・自動車の配線材料 |
ポイントは、
- 完成品メーカーじゃなく“部品・素材側”なので、表に出にくいが代替しづらい
- AIサーバー、スマホ、自動車の“すべてにまたがる”ため、
どこか一つの分野が伸びても恩恵を受けやすい
という、「地味だけど実は世界のど真ん中」という立ち位置にあることです。
中長期ストーリーとしては、
- AIサーバー投資が続く限り、半導体用材料の需要は腰が強い
- EV・自動運転・データセンター拡大など、10年スパンでの追い風は強い
4.チャートで見る「今の位置」ざっくり整理
- 上場後:
約800円台 → 2,200円近くまで、ほぼ一直線の上昇 - その後:
高値を切り下げる「三角持ち合い」っぽい形で、上値が重くなる - 11月18日:
- 重要そうだった1,700円前後の水平ラインを一気に割り込む
- 10日・50日線もまとめて下抜け
- 黄色でマークしている1,500~1,600円あたりが「押し目候補ゾーン」
イメージで言うと、
「上昇第1章」は終わり。
今は、第2章の“調整パートのどこまで潜るか探っている途中”
という感じです。
チャート的なチェックポイント
- 1,500~1,600円のゾーンで
- 長い下ヒゲ
- 出来高急増
- 陽線で終わる
といった“投げ売り完了サイン”が出るかどうか
- その後、
- 10日線が横ばい~上向きにねじれてくる
- 安値を切り上げる形になるか
このあたりが、「落ちているナイフ」から「押し目」へと変わるポイントになりそうです。
5.今は買い時?シナリオ別に考えてみる
ここが一番気になるところだと思うので、
短期・中期でざっくり分けて整理してみます。
① 短期トレード目線
- まだ下落の勢いが強く、リバウンド狙いは“逆張り”色がかなり強い
- 1日で‐10%の大陰線のあと、
- もう一段の売り
- あるいは“自律反発 → もう一回下落”
といったパターンもよくあります。
- デイトレ・スイングなら、
- 「1,500円台前半までの下振れもあり得る」と見て
- 損切りラインをかなりタイトに決めて入る必要がありそう
→ 正直、短期で“買い時!”と胸を張れる位置ではない、というのが本音です。
② 中期(1~3年)目線
- 業績は好調&上方修正、AI・半導体材料の成長ストーリーも継続中
- 一方で、
- IPOからまだ日が浅い
- 高値からの調整局面に入ったばかり
という点は無視できません。
中期投資として考えるなら、個人的にはこんなイメージです。
- 1,600円台:
→ まだ「調整の入り口」かもしれない - 1,500円前後:
→ チャート上のサポートゾーン&投げ売りの本番になりやすい水準 - このゾーンで
- 何回かに分けて買う(3~4回に分割)
- 1,300円台まで落ちても耐えられるポジションサイズにしておく
「一気に勝負」ではなく、
“長いお付き合い前提で少しずつ席を取りにいく” イメージが合っているかなと思います。
6.これからチェックしたいポイント
最後に、「今後どこを見ていけばいいか?」を整理して終わります。
- 業績関連
- 次回決算で
- 利益率が再び改善しているか
- 上方修正した790億円の達成ペースが維持できているか
- 次回決算で
- マクロ・需給
- AIサーバー投資の勢い(主要半導体メーカーの決算コメントなど)
- 銅など資源価格の動きと、中国の精錬能力増強の影響
- 全体相場(特にAI関連・半導体株)のリスクオフがどこまで続くか
- チャート
- 1,500~1,600円ゾーンでの値動き
- 出来高の増減(“投げ売り完了”のサインが出るか)
- 再び10日・50日線の上に株価が戻れるかどうか
最後までご覧いただきありがとうございました!

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