今週の株式市場総括(2月2週目)

目次

■ 相場概況

米国株式市場

  • 週間の動き(主要指数)
    • 米主要指数は今週も乱高下。特にテクノロジー・SaaSに弱さが目立ち、いわゆる「アンソロピックショック」後の連れ安が発生。
    • 投資家のセンチメントは「利上げ織り込み」の進行と「景気減速懸念」のせめぎ合い。

日本株式市場

  • 日経平均は上下動を繰り返しつつ、週後半は先物買い戻しでプラス圏へ
    2月6日終値:54,253.68円(+0.81%)と堅調に引ける。
    需給面では、個人→海外投資家の収益確定売りと先物の押し目買いが交錯。

■ 今週の主要ニュースと相場への影響


✅ ① 大型IT決算(Microsoft、Meta、Apple、Alphabet、Amazon、Tesla)

  • Microsoft
    • 売上高:81.27 → 予想80.31(◎)
    • EPS:4.14 → 予想3.93(◎)
    • Azure等クラウド投資は堅調。
  • Meta
    • 売上&EPSともに予想超過、広告回復トレンド維持。
  • Apple
    • 売上高:143.76 → 予想138.48(◎)
    • EPS:2.84 → 予想2.68(◎)
    • サービス・ハード寄与。
  • Alphabet
    • 売上高&EPS 共に予想超過。
    • YouTube広告・クラウドが主力牽引。
  • Amazon
    • 売上は予想超過も、EPSは微妙に未達。
  • Tesla
    • 売上・EPSともに安定。EV需要は引き続き高いが、利益率は圧迫。

👉 ポイント

  • 全体として好業績だが、データセンター投資拡大や人件費増が重しに
  • 投資家は“成長の質”をより重視する流れに変化。

✅ ② SaaS・クラウド系の暴落(アンソロピックショック)

今週は、SaaS(Software as a Service)企業を中心とした急落が発生。これは市場参加者から「アンソロピックショック」と呼ばれ、以下が背景:

  • 期待されていたガイダンスが弱含み
  • 成長株のバリュエーション縮小
  • AI関連銘柄の利食い売り

結果として、主要SaaS指数や関連ETFが深押しし、需給悪化を誘発。ハイテク全体の乱高下を加速させました。


✅ ③ マクロ指標:求人件数の悪化

■ JOLTS求人件数(米国)

  • 予想:725万人
  • 結果:654.2万人(予想割れ)
  • 前回:714.6万人 → 改定:692.8万人

これは労働市場の「需給ひっ迫」が和らぎつつあるサインと受け取られ、リスクオフを誘発。


✅ ④ ISM景気指数(製造/非製造)

・ISM製造業景気指数(1月)

  • 予想:48.3
  • 結果:52.6(予想超)
  • 前回:47.9

※50超は「拡大」を示すため、景気の底入れ感を示唆。

・ISM非製造業景気指数

  • 予想:53.4
  • 結果:53.8(ほぼ横ばい)
  • 前回:54.4

これらから読み取れるのは、製造→非製造へ景況感改善の広がり。足元で消費・サービスが底堅い可能性。


✅ ⑤ 米政府閉鎖リスク&雇用統計

  • 米政府予算の合意が遅れる可能性があり、一部閉鎖リスクが浮上。
  • 来週には 雇用統計(NFP)発表予定
     → 市場の最大イベントであり、一段とボラティリティが高まる可能性。

✅ ⑥ 日本政治・選挙

  • 国内では 衆議院総選挙の可能性が高まり、先物は上昇
  • 景気政策・為替観測が入るため、年初来の上昇余地を継続。

■ 銘柄動向(注目個別)


🔹 SOXL(半導体レバETF)

半導体関連の強弱が激しく、今週は材料株を中心に大きく変動:

日付終値前比
2/661.75+15.96%
2/553.25+0.11%
2/453.19-13.09%
2/361.20-6.13%
2/265.20+5.52%

ソフトウェア安の逆風を受けつつ、半導体関連はテクノロジー全体のリスクオン・オフの影響で大きく上下
ファンダではデータセンターの設備投資増加期待がある一方、短期的には需給が不安定。


🔹 JX金属

  • 金属・素材株もボラティリティ高。
    → 原料価格の影響やドル高・景況感が株価変動を拡大。

■ 市場心理・センチメント

投資家心理は以下の通り整理できます:


📉 リスクオフ要因

  • SaaS・グロース株の売り
  • 労働市場の弱さ(JOLTS)
  • 政府閉鎖リスク

📈 リスクオン要因

  • ISM製造業の改善
  • 日米主要企業の決算が堅調
  • 日本株の先物買い

■ まとめ(今週マーケットのキーポイント)


① 米国大型IT企業の決算は総じて堅調だが、

  • 投資コスト(データセンター・人件費)の拡大が利益率の足を引っ張る局面あり。

② SaaS系のショックは市場構造の変化シグナル

  • 成長株に対する期待値が修正され、バリュー回帰の動きも出始めた

③ マクロ指標はミックス

  • 製造業指標は改善、労働市場は弱さ、消費・非製造は底堅い。

④ リスクイベントは来週の雇用統計

  • NFP次第でマーケットは再び波乱含みの可能性。

⑤ 日本株は選挙による需給改善期待で底堅さ

  • 特に日経平均は大型株主導で押し上げ。

■ 投資家への短期戦略


◎ 強気テーマ

  • AI・データセンター関連設備
  • 製造業景況感改善に連動する銘柄
  • 選挙関連の内需株

△ 中立~注意

  • SaaS・グロース株(短期的にボラ高)
  • 半導体ETF(方向感出にくく、リスク管理必須)

✖️ 弱気警戒

  • 労働需給が弱まるセクター
  • 高PER銘柄の過度な押し目買い

■ 終わりに

今週は 決算、経済指標、セクター特有のショック が同時多発しました。
こうした複合的要因に対応するためには、シナリオ分析とリスク管理が重要です。来週まずは選挙結果を見てから、ですね。。

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この記事を書いた人

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