どうもこんにちは、株ちゃんです。
今日は「長期金利が4%台で高止まり」「FRBからタカ派っぽい発言がポロポロ出ている」という中で、
米国長期国債ブル3倍ETF「TMF」は今買い時なのか? を、できるだけ噛み砕いて整理していきます。
まず結論から言うと、
- 金利が高止まりしている“今”は、
長期的にはチャンスの入口になりつつあるが、まだ全力で飛び込むタイミングではない - 「12月FOMC以降、利下げペースがどうなるか」が大きな分岐点
- TMFは3倍レバレッジで値動きが荒いため、
一括ドカンではなく、時間を分けた少額ずつの積み増しが現実的
こんなイメージです。
youtubeでも解説しています。
1.今の米国長期金利とTMFの“ざっくり位置関係”
まず、足元の数字を整理します。
- 米10年国債利回り:約4.1%前後
ここ1カ月ほど、3.9〜4.2%あたりでウロウロしています。 - 長期国債ETF(TLT)の30日利回り:約4.7% と高水準。
- TMFの株価:
- 直近株価:約40ドル
- 52週レンジ:33.5〜51.8ドル
- 分配金利回り:約4%前後。
そしてTMFは、
- 「20年以上の米国長期国債の指数に対して、1日の値動きの3倍を狙うレバレッジETF」
なので、
- 金利が下がる(債券価格が上がる)→ TMFは3倍くらい上がりやすい
- 金利が上がる(債券価格が下がる)→ TMFは3倍くらい下がりやすい
という、かなり“ジェットコースター”な商品です。
2.なぜ金利が4%台で高止まりしているのか?
「インフレはだいぶ落ち着いてきたのに、なんでまだ金利高いの?」
ここをざっくり整理します。
主な要因はこの3つ
- ① インフレが“完全に”落ち着いたとは言えない
- 物価上昇率はピークからは下がったものの、
FRB目標の2%に対して、まだ「2〜3%台」でウロウロ。
- 物価上昇率はピークからは下がったものの、
- ② FRBのタカ派っぽい発言
- 一部のFRBメンバーは「まだ金融政策はかなり引き締め寄り」と発言し、
利下げペースを急がない姿勢を示しています。
- 一部のFRBメンバーは「まだ金融政策はかなり引き締め寄り」と発言し、
- ③ 財政赤字と大量国債発行への警戒
- 米国は財政赤字が大きく、国債をどんどん出さないといけない状態。
- 投資家が「そんなにたくさん売られるなら、利回り4%以上ないと買いたくない」と考えやすい。
さらに、エコノミストの調査では、
- 「景気は減速してきているが、12月の追加利下げは確定ではない」という見方が増えており、
金利も**急低下ではなく“高原状態”**になりやすい、というコンセンサスです。
3.FRBの今後のシナリオをざっくり整理
ここから先の金利を考えるには、「FRBがどう動くか」がカギです。
ざっくり3パターン
| シナリオ | 内容イメージ | 金利・TMFへのざっくり影響 |
|---|---|---|
| A:ソフトランディング成功 | 景気は緩やかに減速、インフレも徐々に低下。FRBはゆっくり利下げ | 長期金利は3〜4%台へじりじり低下 → TMFはじわ上げ |
| B:インフレ粘着型 | 賃金やサービス価格が高止まり。FRBは利下げペースをかなり慎重に | 長期金利は4%台キープ、時々4.5%方向に突っ込み → TMFは乱高下しつつ横ばい〜弱含み |
| C:景気急ブレーキ | 雇用・消費が急速に悪化。FRBは想定以上の利下げへ | 長期金利は一気に3%割れも → TMFは短期間で大幅に上昇する可能性 |
現時点の市場コンセンサスは、
- ベースはA寄りだけど、Bのリスクもそこそこ
- Cは今のところ“もしも”シナリオ
という温度感です。
4.それでも「今」がチャンスの入口と言える理由
ここまで読むと、
「いや…まだ不透明すぎて怖いんだけど?」
と思うかもしれません。
それでも、長期目線では“入口”になりつつあると考えられる理由を、3つだけ挙げます。
① 歴史的に見て「4%台の長期金利」はそこそこ高い
- 10年国債利回りは、
コロナ前は2〜3%台が普通でした。 - 今の4%超は、過去10年で見てもやや“高めゾーン”。
「金利が高い = 債券価格は安くなっている」ので、
長期で見れば「割安で仕入れている」イメージに近づきつつあります。
② TLTや長期債ETFの利回りがそれなりに魅力的
- 20年以上の米国債に投資するTLTの利回りは約4.7%。
- これにレバレッジをかけるTMFは、
値動きは激しいですが、分配金も約4%とそこそこの水準。
「株と違って倒産リスクはほぼゼロの米国政府」でこの利回りなら、
長期の安全資産候補としてはそれなりに魅力的です。
③ もし景気が想定以上に悪化すれば“保険”として機能しやすい
- 景気が急ブレーキ → FRBが一気に利下げ → 長期金利もドカンと下がる
- こうなると、TMFのような長期債ブルETFは“株の下げを相殺する保険”として働きやすくなります。
もちろん、Cシナリオが来るかは誰にも分かりませんが、
「もしも株が大きく崩れた時に支えてくれる資産」として、
少しずつ仕込む考え方はアリです。
5.ただしTMFは“凶器にもなる”ので、ここだけは注意
ここが一番大事なパートです。
TMFは、
- 1日の値動きの3倍を狙う“デイリー”レバレッジETFです。
そのため、長く持つときはこんなリスクがあります。
レバレッジETF特有の「じわじわ削られる」問題
- 金利が上がったり下がったりを繰り返す“レンジ相場”になると、
日々の値動き×3倍×複利の影響で、
元の指数よりパフォーマンスが悪化しやすいという特徴があります。 - つまり、
- 金利がハッキリ“下落トレンド”に入れば爆発力はある
- でも、しばらく横ばい〜じり高だと、思ったほど増えない&減ることも
ポジションサイズの目安(あくまでイメージ)
ぼくなら、という話ですが…
- 総資産の
- 5〜10%:TMFのようなレバレッジ長期債
- 15〜25%:レバなしの長期債ETF(TLT、EDVなど)
- 残りは株・現金など
くらいのバランスで、「TMFはあくまでスパイス」として持つイメージにします。
TMF単体で“オールイン”は、正直おすすめしづらいです。
6.今からTMFを買うなら、どう付き合うのが現実的?
最後に、「それでもTMFを少し持ってみたい」という方向けに、付き合い方の案をまとめておきます。
① 時間分散で“ちょいちょい買う”
- 例:
- 12月FOMCまでに、1カ月に1回ずつ少額購入
- 急落した日にだけ、予定の2倍買う
- 「金利が4.5%まで上がるかも」「3.5%まで下がるかも」など、
どのシナリオでも“そこそこ平均的な価格”になるようにしておく。
② 「金利チャート」を必ず一緒に見る
- TMFのチャートだけ見るのではなく、
10年債利回りのチャート(US10Y)を必ずセットでチェック。 - 金利が明確に天井を打って下向きに折れたか?
ここが、勝負どころのサインになりやすいです。
③ 利益も損失も“目標ライン”を決めておく
ざっくりですが、
- 利益目標:
- TMFが+30〜50%になったら、一部または半分を利確
- 損失許容:
- 買値から−20〜25%で一度ポジションを見直す
くらいの「出口」を最初に決めておくと、
“いつまでも握りしめて爆損”を防ぎやすくなります。
最後までご覧いただきありがとうございました!

ChatGPT×株式投資 -即活用できるプロンプト100選- ChatGPTプロンプト100選シリーズ
本書 『ChatGPT×株式投資 -即活用できるプロンプト100選-』 は、
投資家が今すぐ使えるChatGPTプロンプトを100種類収録した、実践的な指南書です。
✔ 情報収集の時間を短縮し、より正確な投資判断を下したい
✔ AIを活用して、市場動向の分析・予測を強化したい
✔ 投資リスクを管理し、シナリオ分析を取り入れたい
✔ 決算やニュースを素早く解析し、投資戦略に活かしたい
こんな悩みを持つ投資家にピッタリの一冊です!
ChatGPT×株式投資 -即活用できるプロンプト100選- 2 : NISA・高配当株・米国株・ETF・決算・ポートフォリオをAIで最速分析する方法 ChatGPTプロンプト100選シリーズ
『ChatGPT×株式投資 即活用できるプロンプト100選 2』は、
AI時代の投資家が“勝つため”に必要な100本の即戦力プロンプトを収録した、完全実践型ガイドです。
本書では、ChatGPTを活用した株式投資の「情報収集」「整理」「分析」「判断」を劇的に効率化する方法を解説。
決算分析やチャート解釈、ニュース評価、経済指標の読み解きまで、これ一冊で完結します。
ChatGPT×株式投資 最強プロンプト大全100選
本書『ChatGPT×株式投資 最強プロンプト大全100選』は、AIを使って「決算」「株価予測」「経済指標」「チャート分析」「ポートフォリオ診断」までを自動化するための実践ガイドです。
これまでプロのアナリストだけが行っていた高度な分析を、ChatGPTに質問するだけで再現可能。
100のプロンプトをカテゴリ別に体系化し、初心者でも迷わず使えるように設計しました。
ChatGPT投資大全: AIで“感情ではなく再現性”を手に入れる 最強の投資戦略
本書『ChatGPT投資大全』は、
株価チャート・出来高・決算・マクロ経済・ニュース・心理まで、
投資に必要な分析工程を ChatGPTで体系的に自動化 するための実践バイブルです。
AIがあなたの「第二の脳」となり、
最短3分でチャート分析 → マクロ整理 → 戦略作成 → 振り返り
までを行えるように設計しています。
価格も抑えめにしています。















