インテル(Intel Corporation)最新決算まとめ

どうもこんにちは株ちゃんです!

「アメリカが国家プロジェクト化で本気出してきた!」という感じの決算でした。今回は、インテルが“ただの回復”ではなく「構造的なリブート」を始めた可能性を感じさせる内容だと思います。

インテルの決算を数字だけで見ると、「おっ、黒字になったね」で終わりがちですが、
実際はアメリカ全体が一枚岩になって、AIと製造を取り戻しに来ているんです。

AI時代の主導権争い──
そのど真ん中に、再びインテルの名前がある。
そんな“熱い展開”が、今まさに始まっています。


会社概要

まずは「この会社、何してるの?」から簡単におさらいです。

項目内容
会社名Intel Corporation(ティッカー:INTC)
事業内容PC向けプロセッサー設計・製造、データセンター用チップ、ファウンドリー(他社向け製造サービス)など
特徴x86アーキテクチャの代表的企業で、現在は製造を「米国国内回帰」させつつ、AI用途にもシフト中
経営体制新CEOに Lip-Bu Tan 氏が就任。構造改革フェーズ真っ只中
資本背景米政府が約9.9%の持分取得、NVIDIAやその他からの出資あり。国家+民間で後押しあり。

決算の要点(Q3 2025)

「数字だけ見てもピンとこない」という方のために、ポイントを整理しました。

指標実績予想/備考
売上高136.5億ドル予想131.4億ドルを上回る
EPS(非GAAP)0.23ドル予想0.01ドルに対して大幅改善
粗利益率(非GAAP)約40.0%コスト改善・製品ミックス改善が効いた
セグメント別:PC(CCG)約85億ドル(+5%)PC回復の兆しあり
セグメント別:データセンター&AI(DCAI)約41億ドル(▲1%)減少だがほぼ横ばい
セグメント別:ファウンドリー(Intel Foundry)約42億ドル(▲2%)立ち上げ期のため「まだ道半ば」感あり
次期ガイダンス(Q4)売上128〜138億ドル・EPS0.08ドル市場予想と同等~やや控えめな印象

良かったところ

初心者でも分かりやすく、“これはいいぞ!”というポイントをまとめます。

  • 予想を上回る決算:売上・利益ともに市場を驚かせる数字。V字回復ムード。
  • 資本構成・財務基盤の強化:米政府出資、NVIDIA投資など“後ろ盾”がついてる。
  • PC向け市場に明るい兆し:PC回復の期待が、CCGの数字にも出てきた。
  • 本格的な構造改革フェーズに入った:製造回帰・AI対応・提携強化と“準備”が進んでいる。

気になる/改善すべきところ

いいことばかりでもないので、注意点も整理します。

  • データセンター&AIの伸び悩み:DCAIが▲1%というのは、AIブームの中では“もう少し”と感じる人も。
  • ファウンドリー事業がまだ収益化途上:先端プロセスの立ち上げコストや歩留まりがネック。
  • 次期ガイダンスが控えめ:「君子豹変す」という感じではなく、慎重な姿勢も見える。
  • 競争激化&技術ハードル高し:NVIDIA、Advanced Micro Devices(AMD)、TSMCなどとの先端技術争いが厳しい。

今後どうなる?見通し

「上がる/下がる」ではなく、初心者向けに“どんな風に動きそうか”を整理します。

  • 中期的にやや強気で見てよし:PC市場の底入れ、AI用途の増加、国内製造回帰といった好材料が揃い始めている。
  • カタリスト(起爆剤)になるもの:例えば、18Aプロセスの量産実績・外部顧客の受注数・製造拠点の稼働率など、「目に見える成果」が出てくれば評価が跳ね上がる可能性。
  • リスク要因も忘れずに:歩留まりの改善が遅れる、競合にシェアを奪われる、景気悪化で設備投資が減る、政策変更で支援が遠のく…など。
  • 見通しとしては:「供給<需要」の構図がしばらく続くという見方を同社もしており、粗利率改善と収益体質改善が次フェーズのテーマ。

半導体指数(SOX指数)への影響

最後に、業界全体=“指数”という観点からも見ておきましょう。

  • 短期的にはプラス材料:インテルの好決算+国家投資報道は、セクター全体を盛り上げる。「大きな看板が復活しそう」という安心感の材料。
  • 中期的には選別相場:ただし、「インテルが良いから全部良い」というわけではなく、先端プロセス、設備、顧客獲得など、“実行できる企業”が勝つ構図。SOX指数の中でそうした企業が目立てば指数も上がる。
  • 見通しとして:インテルが製造・AI対応で成果を出せば、設備投資・ファウンドリー関連企業(装置・材料・検査)にも波及し、SOX全体の上昇ドライバーになり得る。逆に、実行が遅れればセクター全体に重しとなる。

今回は、インテルが“ただの回復”ではなく「構造的なリブート」を始めた可能性を感じさせる決算だと思います。

目次

🇺🇸 アメリカ政府の本気モード:インテルを“国家の柱”に


今回のインテル決算、数字もすごいんですが──実は「アメリカ政府の動き」が本気なんです。

アメリカは今、半導体を「ただの部品」じゃなくて国家インフラの一部として扱っています。
つまり、「半導体=国を守る装備」って考え方に変わったんですね。

その象徴が「CHIPS法(チップス・アンド・サイエンス法)」です。
これによって、アメリカ国内で半導体を作る企業には、補助金・税制優遇・研究支援など、手厚いバックアップがついています。
インテルもまさにその恩恵を受けていて、今回の決算では政府が9.9%をパッシブ出資、さらに57億ドルの補助金を前倒し受け取りました。
要するに、「国がインテルを支えるから、アメリカ製造を再び世界の中心に戻してくれ!」というメッセージなんです。


🤝 NVIDIAとの関係:CPU×GPUの“夢タッグ”誕生

さらに注目なのが、NVIDIAとの協力関係です。
NVIDIAがインテルに50億ドル出資して、両社でAIやPC向けの製品を共同開発する流れになっています。

これ、簡単に言うと「CPUのインテル」と「GPUのNVIDIA」が手を組んだということ。
AIサーバーや高性能PCの分野で、x86(インテルの得意分野)とRTX(NVIDIAのGPUがひとつになるイメージです。

NVIDIAにとってはARMに依存しすぎない選択肢が増え、インテルにとっては技術と信頼を再獲得するチャンス。
まさに「AI時代の再編」が進んでるわけですね。


🧠 OpenAIとの関わりは?

では、「ChatGPTを作ったOpenAIとインテルって関係あるの?」と思う方もいるでしょう。
現時点で直接の大型提携は発表されていません
ただ、AIインフラの中核にあるのがNVIDIAのGPU群。
そして、そのNVIDIAとインテルが組んだことで──
間接的にOpenAIのハードウェア基盤に関わっていく可能性が非常に高くなっています。

つまり今の構図はこうです👇

役割主なプレイヤー説明
設計・AI研究OpenAIChatGPTなどAIモデルを開発
GPU・加速装置NVIDIAAI処理を支える心臓部
CPU・製造基盤Intel計算処理の土台+米国内製造

こうして見ると、「AIの裏側ではインテルが支える」って構図が見えてきます。
この3社(政府・NVIDIA・OpenAI)を軸に、アメリカが“AI産業の心臓”を自国内に戻そうとしているのが今の流れです。


ありがとうございました!

📘投資に関する注意事項

本レポートは情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
株式投資には価格変動などのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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