📌 FOMCの発表内容

どうもこんにちは。株ちゃんです!
アメリカの中央銀行(FRB)が、3月の会合で「金利を現状そのまま4.25~4.5%にする」と決めました。
また、お金の流れを調整するために、持っている国債を減らすペースを4月からゆっくりにする方針です。
本記事ではFOMC会合結果資料を読み解き、分かりやすく結果と今後の債権株価への影響見通しを解説します。


■連邦準備制度理事会と連邦公開市場委員会、3月18日〜19日のFOMC会合の経済予測 Summary of Economic Projections 参考
🔍 決定内容と今後の見通し
1. 決定内容
- 政策金利:4.25~4.5%に据え置き
- QT(量的引き締め)
- FRBが持っている国債の削減ペースを月250億ドル → 50億ドルに大幅縮小
- 住宅ローン担保証券(MBS)は現行の月350億ドルの削減を維持
過去のQTの影響
2017~2019年:QTを実施 → 2018年末に株式市場が大きく下落
2022年~現在:QTと利上げを同時に進めた結果、2022年の株式市場は大幅下落
※QTの削減額としては、月250億ドルはかなり大きい部類に入る。2022年には月600億ドルのペースで国債を減らしていたこともあったが。
国債を減らすってどういうこと?
FRBはお金を作れる銀行の親分みたいなものです。
FRBは国債を持っているけど、それを市場に売る(または満期になっても買い直さない)と、代わりにお金がFRBに戻る。
つまり、市場に出回るお金が減ります!
FRBが国債を持っている →銀行が預金口座を持っている状態 FRBが国債を売る →銀行が口座からお金を引き出して金庫にしまう すると、市場に出回るお金が減る(みんなが使えるお金が減る


→国債削減ペースの縮小は債券上昇が期待できるとおもいます。
2. 経済見通し
指標 | 2025年 | 2026年 | 2027年 | 長期的 |
---|---|---|---|---|
GDP成長率 | 1.7% | 1.8% | 1.8% | 1.8% |
失業率 | 4.4% | 4.3% | 4.3% | 4.2% |
PCEインフレ | 2.7% | 2.2% | 2.0% | 2.0% |
FF金利(中央値) | 3.9% | 3.4% | 3.1% | 3.0% |
✔ GDP成長率は減速気味 → 景気はゆるやかに成長する見込み
✔ インフレ率はまだ高め → 2025年は2.7%と、FRBの目標(2%)を超えている
✔ 失業率は安定 → 4.4%で、過去の平均レベル




スタグフレーションがよぎります。。
🟢 良い点
✅ 急な金利引き下げなしでインフレ抑制を継続
✅ 景気の落ち込みは予想より緩やか(1.7%成長)
✅ QT縮小で金融市場の安定感が増す可能性→金利の下落は株価上昇も期待できます。
🔴 悪い点
❌ インフレがまだ目標(2%)を超えている → しばらく高めの金利が続く
❌ 市場は早めの利下げを期待していたが、FRBは慎重姿勢
❌ 経済の不確実性が高く、リセッション(景気後退)のリスクが残る
FedWatchでは今年0.75利下げを見込んでいたので少し期待し過ぎ感はでています。
(私も見通し下げてくる26年度分前倒しと考えていました)
❌ 注意点:楽観的すぎる見通しに要注意
今回のFOMCの経済予測では、2027年までにインフレは2.0%まで落ち着き、景気も1.7~1.8%の成長を維持するとしている。が、楽観的な予測が大きなリスクを招いたことがある。
📌 コロナ後の楽観予測が招いた“大インフレ”
→2020年~2021年のFRBの見通しでは「インフレは一時的」とされていた
→しかし、実際には供給制約+財政刺激+労働市場の逼迫が重なり、インフレは急上昇
→FRBが利上げを始めたのは2022年になってから → 政策対応が後手に回った
※FRBの「政治的な影響」
→ 景気を冷やしすぎると批判されるため、慎重になりすぎる
→ 結果的に、引き締め等対策が遅れがちになる
余談
トランプ大統領の”景気悪化戦略”のウワサ
最近、一部の経済専門家の間で、「トランプ大統領はあえて景気を悪くしようとしている」という話が出ている。
なぜそんなことをするのか?
実は、政府の借金を安くするためという狙いがあるのだそう。。本当かは分かりません。
📌 トランプ大統領の「借り換え金利コスト削減」戦略
📉 景気を悪くする
↓
📉 FRBが「景気が悪いなら金利を下げよう」と判断
↓
📉 市場の金利が下がる(特に長期金利)
↓
📉 政府の借金(国債)の借り換えコストが安くなる
↓
💰 政府の財政負担が軽くなる
そもそも「借り換え金利コスト」とは?
アメリカ政府は国債を発行して借金をしている。
でも、国債には「満期(期限)」があるため、定期的に借り換えをしないといけない。
📌 今、政府が10年満期の国債を発行すると、金利4%で返さないといけない
📌 でも、もし景気が悪くなって金利が2%になれば、借り換えのコストが半分になる!
→つまり、わざと景気を悪くすることで、政府の借金を安くする戦略が成り立つ可能性がある。
関税やイーロン・マスク氏の政府雇用削減などを25年に押し進め、就任後半戦(中間選挙26年11月)までに地固め・・みたいな構想かもしれません。
📈 今後の影響
🔵 債券市場
- QTのペース縮小は長期金利を下げる可能性がある
- ただし、FRBはまだ「インフレが完全に落ち着いていない」と慎重なため、大幅な金利低下は期待できない
- 短期的にはボラティリティ(変動)が高まる可能性
→ TLTやTMF(長期債ETF)は短期的な下落の可能性もあるが、年後半の利下げ期待で反発の余地あり
🟢 株式市場
- 期待されていた利下げ(見通し含め)が先送り → ハイテク・成長株にやや逆風
- 企業業績の持続力が重要 → 景気後退リスクが高まると、ディフェンシブ株が有利
- 利下げ期待は年後半にかけて強まる可能性
→ SOXL(半導体ETF)は短期的に調整する可能性、年後半の回復期待も
💡 まとめ
「FOMCは金利を維持し、QTのペースをゆっくりにする」決定をした。
市場が期待していた早期利下げはなかったが、QT縮小は長期金利の下落要因になる可能性あり。
📌 投資戦略
- 債券投資(TLT・TMF) → 一時的な下落はあるが、年後半の利下げ期待に備えてチャンス
- 株式市場(SOXLなど) → 短期的な調整あり、特に利下げが遅れれば成長株は注意
- インフレ・景気指標のチェック → FRBの慎重姿勢を見ながら、投資タイミングを見極める
🔥 「短期の動きに振り回されず、年後半の利下げタイミングを狙いたい」
ご覧いただきありがとうございました!
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投資にはリスクが伴います。
本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の投資を推奨するものではありません。
市場環境は変動するため、投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。
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