JX金属チャート振り返りと今後の見通し_12/4

銅高とAIブームはまだ終わってないのか問題

結論から言うと
「あれ、もう終わった…?」と見せかけつつ、
今はでっかい上昇トレンドの中の「調整ゾーンまっただ中」というイメージです。

ざっくり言うと

  • 2,400円台からの急落でみんなビビったけど、
    1,600円前後に分厚い買いゾーンができつつある
  • チャートは「三角持ち合い+上昇トレンドライン」が意識されていて、
    1,600円〜1,450円あたりが勝負のライン
  • 足元の銅価格はJX金属の建値で1トン180万円と過去最高圏。
  • 会社自体は、銅資源+半導体材料で世界シェアトップ級というガチ成長ストーリー継続中

という感じで、
「チャートは調整、ファンダは追い風」という面白い局面になっています。

ここから、チャートの振り返りと今後のシナリオを噛み砕いて見ていきます。


目次

1. いまのJX金属、どんな立ち位置の会社?

まずざっくり会社の位置づけを整理しておきます。

  • 非鉄金属の大手で、銅・レアメタル・貴金属などを扱うリーディングカンパニー
  • 資源開発から製錬、リサイクル、先端素材まで「川上から川下まで一貫体制」
  • 半導体向けスパッタリングターゲットなどの先端材料では世界シェア約6割とも言われる
  • AIサーバー・データセンター向けの高機能材料で、AI需要のど真ん中にいる存在

つまり「銅価格」と「AI・半導体ブーム」の両方の影響を受ける、かなりおいしいポジションの企業です。


2. 直近の値動きをざっくり振り返り

まずは、ここ最近の値動きを数字で整理してみます。

最近10営業日の終値ベースの動き

日付終値前日比%出来高(株)ひとことメモ
12/41,699.5+2.8414.3M1,700円手前まで反発
12/31,652.5-0.8712.3M上値重く続落
12/21,667.0+1.0315.4M1,650円割れからの買い戻し
12/11,650.0-1.1419.2M月初から上ヒゲ陰線
11/281,669.0-5.3626.1Mあれ、まじですかレベルの大陰線
11/271,763.5+7.4321.1M急反発の大陽線
11/261,641.5+1.8916.6M安値からじわっと反発
11/251,611.0+0.5928.7M1,600円台での攻防
11/211,601.5-6.1857.8M出来高ドカンの急落
11/201,707.0+5.5332.9M一旦2,000円からの戻り局面

このあたりを見ると、

  • 11/18の10%超の急落
  • 11/21の-6%の大陰線+出来高急増

この2発で、短期筋が一気に振り落とされた印象です。
そこから1,600円台前半〜後半で何度ももみ合っていて、
「売りたい人はだいぶ売り切ったけど、買い方もまだ様子見」という感じの水準。


3. チャート形状から見える「押し目ゾーン」

チャート全体を日足でざっくり見ると、こんな流れです。

  • 5〜8月
    600円台から一気に1,500円台まで、ほぼ一直線の大相場
  • 9〜10月頭
    高値は2,400円台。短期間で約4倍近い上昇
  • 10月以降
    高値切り下げの下降トレンドラインが上から押さえ込む
  • 一方で
    下値は1,600円前後で何度も止められている「横ばいサポート」

チャートに引いてある線を言葉にすると、

  • 上:2,400円台の天井から続く「下降トレンドライン」
  • 下:長期上昇トレンドを支える「右肩上がりのサポートライン(約1,400円〜)」
  • 真ん中:1,600円〜1,700円あたりの水平ゾーン(黄色の四角)

間に挟まれた「三角持ち合い+押し目ゾーン」に今ちょうどいるイメージです。

移動平均線を見ると

  • 25日線(青)が下向き
  • 75日線(黄色)が1,900円近辺で横ばい気味

「短期はまだ調整モード、中期は上昇トレンドを崩していない」という、
なんともモヤっとした形なんですが、個人的には

  • 1,600円前後:直近の実戦的なサポートライン
  • 1,450円前後:長期トレンドラインがぶつかる最終防衛ライン

この2段階が意識されているように見えます。


4. 銅価格とAI需要という追い風

テクニカルだけ見ても面白い位置ですが、
ファンダ側の風向きもチェックしておきます。

  1. 銅価格は依然として高止まり
  • JX金属が公表している銅建値(月間平均)は、2025年も1トンあたり140万〜150万円台と高水準が続いています。
  • さらに12月には建値を180万円に引き上げ、過去最高値を更新。

銅は電線・モーター・インフラだけでなく、
EV・再エネ・データセンターなど成長分野のど真ん中で使われる金属です。

  1. AI・半導体需要で先端材料が伸びている
  • JX金属は、AIサーバー向け半導体材料で世界トップ級シェア。
  • 会社も、装置産業型から「技術立脚型」への転換を進めていて、先端素材で高成長を狙っているとされています。

つまり

  • ベースの銅価格が高水準で利益を押し上げつつ、
  • AIブームでもう一段の成長を取りにいく

という、なかなか強烈な組み合わせなんですよね。


5. 今後1〜3カ月のシナリオ別イメージ

ここからは、チャートとファンダを合わせた「ざっくりシナリオ」です。
あくまでイメージ図として見てもらえればOKです。

シナリオA:1,600円台キープで持ち合い上放れ

  • 条件
    • 1,600円を明確に割り込まず、出来高を伴って1,800〜1,900円台に戻す
    • 25日線が横ばい〜上向きに転じる
  • イメージ
    • 三角持ち合いを上抜け → 75日線(1,900円台)を超えられるかが次の勝負
    • 銅価格が高止まり、AI関連ニュースが出ると、一気に2,000円台トライも視野

シナリオB:1,600円割れ〜1,450円ラインまで深押し

  • 条件
    • 1,600円を出来高を伴って割り込み、1,500円割れまで売りが出る
    • 全体相場がリスクオフ(銅相場も調整)
  • イメージ
    • 長期トレンドラインが走る1,450円前後が最重要ライン
    • ここで踏みとどまれば「大きめの押し目完了」のパターンもあり
    • 割り込むと、中長期の上昇トレンド自体を見直す必要が出てくる

シナリオC:1,600〜1,800円のレンジが長く続く

  • 条件
    • 銅価格は高いけど、新ネタ待ちで方向感が出ない
    • 全体相場も横ばい
  • イメージ
    • 1,600〜1,800円のボックス相場
    • 中期投資家が「レンジの下で拾って上で売る」を繰り返す展開

ざっくりまとめると

  • 下は1,450円前後までのゾーンで「大きな押し目」を探るエリア
  • 上は1,900円〜2,000円を明確に抜けられるかが再上昇へのカギ

という構図になっています。


6. さいごに:次にチェックしたいポイント

ここまでをひと言でまとめると

  • チャート:大相場後のガチ調整中。でも長期トレンドはまだ生きている
  • ファンダ:銅高+AI半導体需要という追い風は継続中
  • 価格帯:1,600〜1,450円を「押し目ゾーン」として意識したい局面

という感じです。

次にチェックしておくと面白いポイントは、例えばこのあたり。

  • 銅建値が今後も180万円近辺を維持できるか
  • JX金属の決算で、半導体材料セグメントの成長率がどうなっているか
  • 世界のAIサーバー投資(特に米国・中国)の増減
  • 日経平均やマザーズなど、日本株全体の地合い

「いやいや、そんなに色々見てられないよ…」という方は、

  • 銅建値
  • JX金属の月足・週足チャート

この2つだけでも追いかけてみると、
JX金属の大きな流れがかなり掴みやすくなるはずです。

上がってくれ・・

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