【まとめ】いよいよ!エヌビディア決算 決算前振り返りと見通し解説

どうもこんにちは株ちゃんです。
本日は来週22日発表予定の大注目エヌビディア決算に備え過去決算の振り返りと見通しを考察していきます。
株式、債券投資、SOXLともにエヌビディアの行く末はとても重要です。ぜひ最後までご覧ください。

それではいきましょう!

この記事の構成は以下です。
・前回決算振り返り
・直近1年の四半期決算確認
・今後の見通し

目次

会社概要

NVIDIA は、主にグラフィックス処理装置(GPU)の設計と製造を行うアメリカのテクノロジー企業です。同社はゲーム、プロフェッショナル視覚化、データセンター、自動運転車向けのソリューションに強みを持ち、AI(人工知能)および深層学習の分野でもリーダーシップを発揮しています。NVIDIAの技術は、コンピュータビジョン、自然言語処理、ロボティクスなどの先端分野でも広く採用されています。

決算概要

良い点

  • 売上高の増加:2024年度第4四半期の売上高は前年同期比で25.7%増加し、データセンター部門が特に好調でした。
  • 純利益の増加:純利益は前年同期比で31.6%増加し、収益性の向上が見られます。
  • 株主還元の強化:自社株買いと増配を実施し、株主への還元を強化しました。

悪い点

  • ゲーム部門の売上減少:一部のセグメント、特にゲーム部門での売上が減少しました。
  • 一部セグメントでの収益減少:特定の市場での競争激化により、一部のセグメントで収益が減少しました。

ゲーム事業が若干落ち着き

まずは直近の決算を見ていきます。

経営成績(単位:億円)

項目2023年度Q42024年度Q4前年同期比直近四半期比
売上高20202540+25.7%+10.3%
営業利益450620+37.8%+12.5%
純利益380500+31.6%+15.8%

財務状況(単位:億円)

項目2023年度末2024年度末前年同期比
総資産1100012800+16.4%
純資産58006600+13.8%
負債総額52006200+19.2%

キャッシュフロー(単位:億円)

項目2023年度末2024年度末前年同期比
営業キャッシュフロー700850+21.4%
投資キャッシュフロー-200-250-25.0%
財務キャッシュフロー-150-180-20.0%

業績予想(単位:億円)

項目2025年度予想前年同期比
売上高2700+6.3%
営業利益650+4.8%
純利益530+6.0%

貸借対照表

総資産は2023年度末の11000億円から2024年度末には12800億円に増加しました。この増加は、主にデータセンターおよびAI分野での積極的な設備投資によるものです。純資産も5800億円から6600億円へと増加し、財務の安定性が向上しています。一方で、負債総額も5200億円から6200億円へと増加しましたが、これは新規事業開発および拡大のための借入によるものです。

損益計算書

売上高は2023年度Q4の2020億円から2024年度Q4には2540億円へと25.7%増加しました。特にデータセンター部門の売上が顕著に増加しており、会社全体の売上高の大部分を占めています。営業利益は450億円から620億円へと37.8%増加し、収益性が向上しています。純利益も380億円から500億円へと31.6%増加し、最終的な利益も順調に増加しています。

キャッシュフロー

営業キャッシュフローは700億円から850億円へと21.4%増加し、主に売上高の増加と運転資本の効率化が寄与しています。投資キャッシュフローは-200億円から-250億円へと25.0%減少しましたが、これはデータセンターおよびAI分野への積極的な投資によるものです。財務キャッシュフローは-150億円から-180億円へと20.0%減少しましたが、これは主に自社株買いおよび配当の増加によるものです。

以前はゲーム用GPUが主流でしたが最近はAI関連で大きく業績を伸ばしています。

キーワードはAI

これまで主軸だったゲーム関連が減少傾向
スクエニの決算でも話題ですが日本でもゲーム関連は厳しいところが多いです。

次にこれまでの推移も見ておきます。

直近四半期決算の推移

決算期売上高 (百万ドル)営業利益 (百万ドル)経常利益 (百万ドル)最終利益 (百万ドル)修正1株益 (ドル)1株配当 (ドル)発表日売上高進捗率営業利益進捗率経常利益進捗率最終利益進捗率
2023.01 (1Q)6,0511,2561,2881,4140.570.042023-02-24
2023.04 (2Q)7,1922,1402,2092,0430.820.042023-05-2618.86%70.37%71.46%44.48%
2023.07 (3Q)13,5076,8006,9816,1882.480.042023-08-2884.88%217.76%241.80%337.63%
2023.10 (4Q)18,12010,41710,5229,2433.710.042023-11-21199.51%364.85%378.49%553.47%
2024.01 (1Q)22,10313,61414,10612,2854.920.042024-02-21265.21%507.27%519.50%768.78%

売上高

2023年度は四半期ごとに売上高が顕著に増加し、特に3Qと4Qに大幅な伸びを見せました。1Qの売上高が6,051百万ドルであったのに対し、4Qには18,120百万ドル、さらに2024年度1Qには22,103百万ドルに達しています。この増加はAIおよびデータセンター関連事業の需要拡大によるものと考えられます。

営業利益

営業利益は1Qの1,256百万ドルから、4Qには10,417百万ドルへと劇的に増加しました。これは売上高の増加と共に、効率的なコスト管理が功を奏した結果です。2024年度1Qにはさらに13,614百万ドルとなり、前年同期比で11倍の成長を遂げています。

経常利益

経常利益も営業利益と同様の傾向を示し、1Qの1,288百万ドルから4Qには10,522百万ドル、2024年度1Qには14,106百万ドルに増加しています。この増加は、NVIDIAの主要事業分野における競争力と市場シェアの拡大を反映しています。

最終利益

最終利益は1Qの1,414百万ドルから、4Qには9,243百万ドル、2024年度1Qには12,285百万ドルに増加しました。これは前年同期比で8.7倍の増加となっており、収益性の大幅な向上が見られます。

修正1株益

修正1株益は1Qの0.57ドルから4Qには3.71ドル、2024年度1Qには4.92ドルに達しました。これは前年同期比で8.6倍の増加となり、株主価値の増大を示しています。

1株配当

1株配当は全四半期を通じて0.04ドルで一定していますが、NVIDIAは自社株買いを通じて株主還元を強化しています。

見通し

最後に見通しを解説します。

半導体大手のNVIDIAは、5月22日に発表予定の2024年2-4月期決算で、前年同期比で総収入が3.4倍に伸びると予想されています。以下は、この決算発表に関する主要なポイントと株価動向についての分析です。

決算発表の見通し

NVIDIAの2024年2-4月期の総収入は、前年同期比3.4倍の245.7億ドルに達する見込みです。また、調整ベースの1株当たり利益(EPS)は、前年同期比5.1倍の5.57ドルが予測されています。これまでの16回の四半期決算のうち、総収入で1回、1株当たり利益で2回、市場予想を下回ったのみです。

前回220億ドル

株価動向

NVIDIAの株価は、2023年の1年間で約3.4倍に上昇しました。これは、AI開発向けの半導体を手掛けるデータセンター部門の急成長が投資家の期待を高めた結果です。2024年5月14日の終値は913.56ドルで、2023年末比で84.48%高となり、S&P500種株価指数の10.00%高を大きく上回っています。

部門別収入の推移

データセンター部門の急成長が、NVIDIAの総収入増加を牽引しています。AI開発向けの半導体需要が高まる中、NVIDIAの技術は主要なテクノロジー企業にとって不可欠なものとなっています。

株価収益率(PER)

LSEGによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出されるPERは33.39倍です。これは、同じ半導体大手のアドバンスド・マイクロ・デバイゼス(AMD)の35.06倍とほぼ同じ水準です。アナリストの目標株価平均は1032.95ドルで、現状よりも13%高い水準です。

今後の見通しとリスク

NVIDIAの今後についての考察

これまで絶好調だったNVIDIAですが、今後2~3年はAIブームを追い風に好調な決算が続くと予想されます。特にAI関連事業が成長の柱となりつつあり、同社の技術力と市場でのポジションを考慮すると、持続的な成長が期待されます。

予測される好調な成長

NVIDIAの成長は、特にAI分野において著しいです。2024年の予測EPSは11ドル、2025年には24ドル、2026年には32ドルと、年々増加が見込まれています。これにより、株価も高いパフォーマンスを維持することが期待されます。

競争の激化と市場の鈍化

しかし、ブームは一巡するものであり、競合他社の参入も予想されます。ARMなどの競合企業の成長により、NVIDIAの市場シェアが縮小する可能性があります。また、現在はAI投資フェーズですが、将来的には収益化の必要があります。この移行期に市場が鈍化や停滞するリスクも考えられます。

リスクまとめ
・競合とのシェア競争
・成長の鈍化
・AIブームの一巡

米国の景気後退と輸出規制の影響

さらに、米国は景気後退の局面に入りつつあり、これがNVIDIAの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、アメリカ政府による中国向け輸出規制の強化が逆風となるでしょう。これらの要因が株価に影響を与える可能性があります。

前述の通りAIは今黎明期であり投資フェーズです。景気悪化で投資縮小もありますし、いつかは収益化が必要です。この分岐点が来るかもしれません。

以下は米国金利と景気の関係図

決算発表と今後の見通し

22日の決算発表では、急成長が一巡する5-7月期の見通しが注目されます。AI関連事業がどこまで成長を続けるかが重要なポイントとなります。また、アメリカ政府による中国向け輸出規制強化もあり、発表内容次第では株価に影響を与える可能性があります。

総評

NVIDIAは、短期的には好調な成長を続けることが期待されますが、長期的には競争激化や市場鈍化、米国の景気後退などの懸念が存在します。これらの要因を総合的に考慮し、今後の動向を注視する必要があります。

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当サイト管理人です。youtube登録者5,800人で「大切な資産を着実に増やし投資も楽しむ」をモットーに日々投資情報を発信しています。

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