🧨米国が8月にも「Xデー」突入?債務上限問題で株・債券に再び暗雲【2025年3月27日】

💡 この記事のポイント

✅ 米議会が債務上限を引き上げなければ8月にも米財務省の資金が枯渇し支払い不能のリスク
✅ 最悪の場合、5月下旬にも政府資金が尽きる可能性あり=市場に早期警戒シグナル
✅ 債券市場に直撃、長期金利の不安定化・株式市場もリスク資産回避が進む可能性大


💡 結論:早ければ5月末、遅くとも8月に米国の資金が枯渇するリスクが再浮上。債券は金利急騰、株式は下落への備えを!


目次

🔍 本文

▼概要(具体的数値と発言)

2025年3月26日、米議会予算局(CBO)は、議会が債務上限の引き上げまたは適用停止を行わない限り、米財務省は2025年8月または9月に支払い不能(いわゆるXデー)を迎える可能性があると警告しました。

ポイントは以下の通り:

  • 債務上限:36兆1,000億ドル(約5,400兆円)
  • 財務省の特別措置により延命中だが、それにも限界がある
  • 借り入れ需要がCBO予測を上回れば、5月下旬にも資金が尽きる可能性
  • 6月30日には一部特別措置が利用可能になるが、それまでの歳入・歳出次第でタイミングが前倒しに

▼具体的影響

債務上限問題は、すでに市場に以下のような影響を与え始めています:

  • 短期米国債(T-Bills)の利回りが上昇:投資家が償還リスクを織り込み始めている
  • クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアム上昇:政府債務の信用リスクに対するヘッジコストが上昇中
  • 株式市場の上値が重くなる構造:過去同様、リスク資産から資金が逃げる展開へ

▼市場の反応

26日の市場では、米10年債利回りが小幅上昇し、投資家心理はややリスクオフに傾きました。ダウ平均株価は小幅安、ナスダックも同様にマイナスで引けました。「デフォルトリスク」が現実味を帯び始めたという点で、6月FOMCに向けた利下げ観測とは別のファンダメンタルズ不安が浮上しています。


▼過去事例との比較

2023年の債務上限問題では、最終的にバイデン政権と共和党が6月初旬に合意し、Xデー直前で回避されました。市場はその間に:

  • 株式:一時的に下落(S&P500は5月中旬に-5%)
  • 債券:短期債利回りが急上昇
  • 金:安全資産として買われる動き

今回のケースでは、選挙イヤーであり、議会の分裂状態も続いているため、合意が遅れる可能性が高いと見られています。


▼影響を受けるセクターと銘柄

📉悪影響が見込まれるセクター

  • 金融セクター:信用リスク高まり資本コスト増加
  • 公共事業・防衛関連:政府支払い遅延が予算執行に影響
  • ハイテク・グロース株:金利上昇リスクに脆弱

📈一時的に買われる可能性のあるセクター

  • 金関連(GOLD・GLD・NEMなど)
  • 米国外ETF・日本株ADR:米リスク回避資金の避難先
  • 超短期米国債ETF(SHVなど):利回りと安全性から注目

💡 米国債券への影響

このニュースの主役はやはり「債券市場」です。

  • 債務上限問題は、格下げリスクや金利の乱高下を引き起こします。
  • 米10年債利回りは2025年3月現在4.25%台で推移していますが、今後デフォルト懸念が強まれば一時的な利回り上昇=価格下落となる恐れ。
  • ただし、その後の混乱が収束すれば急速なリスクオフ=債券買い戻し→金利低下の展開も予想されるため、タイミングを見た債券投資が重要になります。

💡 米今後の想定シナリオ(投資行動の指針)

✅ シナリオ①【Xデー前に議会合意(5月中)】

  • → 市場は安堵感で上昇、金利は安定、リスク資産に資金戻る

⚠️ シナリオ②【Xデー直前に土壇場合意(6月〜7月)】

  • → 2023年と同様に一時混乱 → その後反発のシナリオ

🔻 シナリオ③【デフォルト警戒感が継続(8月〜)】

  • → CDS高騰、株価下落、金利上昇、ドル安圧力

🧠 投資家の行動戦略

  • 短期はリスク回避姿勢、特にグロース株・米国銀行株の持ち高調整
  • 中長期で債券(TLT, TMF)や金ETFに分散シフトを検討
  • 4月以降は議会の動きに注視し、相場急変への備えを常に

📺 関連動画でさらに深掘り!

🎥「米国債務上限問題と2025年の相場戦略」
📺 YouTube動画はこちら

👉 動画ではこの記事で触れた「Xデー」「金利シナリオ」「おすすめETF」について図解でわかりやすく解説
投資初心者でも安心してリスク対策を理解できる内容になっています。


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🔗 [TMFはなぜ下落している?2025年の長期金利の見通し]

■ 想定される3つのシナリオ

シナリオ内容市場反応投資戦略
シナリオ①:インフレ鈍化(CPI/PCE下振れ)CPI、PCEともに再び下振れ(CPI2.7%、PCEコア2.6%以下)→ 株高、金利低下、ドル安✅ 株:グロース・ハイテク買い
✅ 債券:長期債(TLT, TMF)拾い
✅ 為替:ドル円は140円台まで押す可能性、押し目買いチャンス
シナリオ②:インフレ横ばい(今と同水準)CPI2.8~2.9%、PCEコア2.7~2.8%→ 株:小動き、金利高止まり、ドル高維持✅ 株:ディフェンシブ(公益・医薬)中心、打診買い
✅ 債券:短中期債中心
✅ 為替:145~150円レンジ内で逆張りOK
シナリオ③:インフレ再加速(CPI3%以上/PCEコア2.9%以上)インフレ再加速→ 株安、金利急騰、ドル高進行✅ 株:ヘッジ、空売り検討
✅ 債券:買いは見送り、TMV(米国長期国債ベア3倍)などヘッジ考慮
✅ 為替:ドル円は150円突破リスク、短期でドルロングも有効
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この記事を書いた人

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