「ChatGPTが投資に使えるらしい。でも、具体的に何をどう聞けばいいのか分からない。」
この記事は、そんな方のための完全解説です。私は普段の銘柄分析のほぼすべての工程でAIを使っています。この記事では、その中でも効果が大きく、今日から真似できる活用例を3つに絞り、実際に使っているプロンプト(指示文)もそのまま公開します。コピペで使えるので、読みながら手を動かしてみてください。
まず結論:私がChatGPTに任せている3つの仕事
1 決算短信の要約&数値抽出──読むのに1時間かかる資料を5分に短縮
2 同業比較表の自動生成──保有銘柄が割安か割高か、セクター内での立ち位置を一発整理
3 ポートフォリオ診断=AIに「反対意見」を言わせる──買いすぎ・偏りすぎを買う前に点検
※本記事は執筆時点の情報に基づく個人的な活用法の紹介であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。AIの出力には誤りが含まれる場合があります。重要な数値は必ずIR資料等の一次情報でご確認のうえ、投資判断はご自身の責任で行ってください。
PART 1 なぜ個人投資家こそAIを使うべきなのか
──「時間」と「感情」という2つの弱点を埋める
このパートの要点:個人投資家の最大の弱点は「分析時間の不足」と「感情による判断ミス」。AIはこの2つをピンポイントで補える道具である。
本業のあるサラリーマン投資家が、決算短信を全部読み、同業他社と比較し、冷静に判断する──正直、時間的に不可能に近いですよね。私もかつては「なんとなく良さそう」で買って、資産の8割を失いました。その反省から辿り着いたのが、「面倒な作業はAIに任せ、人間は判断に集中する」という分業です。AIは疲れないし、感情もない。この2つの性質が、個人投資家の弱点とぴったり噛み合います。ここからは、実際の使い方を3つ紹介します。
活用例 1 決算短信の要約&数値抽出──1時間の資料読みを5分に
──分析の入口を最速で通過する
このパートの要点:決算短信PDFをChatGPTに読み込ませ、「要約」と「EPS計算に必要な3つの数字」を抽出させる。これが私の全分析の起点。
決算短信は情報の宝庫ですが、専門用語だらけで数十ページあります。私はこれをChatGPTにアップロードし、次のプロンプトを投げます。
添付の決算短信を読み、次の形式で出力してください。
①今回の決算の要点を3行で要約
②売上高・純利益・発行済株式数の3つの数字を抜き出す
③その数字から計算したEPS(1株あたり利益)
④前年同期と比べて良くなった点・悪くなった点を2つずつ
⑤会社側の今後の見通しガイダンス
これで、1時間かかっていた「読む」作業が5分になります。特に大事なのが③のEPSです。EPSが分かれば、想定PERを掛けるだけで理論株価の目安が作れます。ただし、AIが抜き出した数字は必ず原本と照合してください。AIは稀に数字を読み間違えます。「要約はAI、最終確認は人間」が鉄則です。
📊 抽出したEPSから理論株価を出すなら、EPS×PER目標株価計算機(無料)が便利です。弱気・基本・強気の3シナリオが数秒で作れます。
活用例 2 同業比較表の自動生成──「その銘柄、セクター内で割安?」に即答する
──1銘柄だけ見ていては、割安か割高かは分からない
このパートの要点:同業他社のPER・時価総額をAIに表形式でまとめさせ、保有銘柄の立ち位置を可視化する。さらに「PER差の理由」まで深掘りさせるのがコツ。
「PER30倍」と聞いて、高いか安いか即答できますか?答えは「セクターによる」です。成熟産業なら割高でも、成長セクターなら平均以下かもしれない。だから比較が必要なのですが、同業5〜8社の指標を手で集めると半日仕事です。私はこう指示しています。
〔銘柄名〕と同じセクターの主要企業を6〜8社挙げ、証券コード・株価・PER・時価総額・主力事業を表形式でまとめてください。あわせてセクター平均PERを計算し、〔銘柄名〕が平均より高い場合はその理由として考えられる仮説を3つ挙げてください。データが古い可能性がある項目には「要確認」と付記してください。
ポイントは最後の2文です。「なぜPERに差があるのか」の仮説まで出させることで、単なる数字集めが「分析」に変わります。そして「要確認」を付けさせることで、AIの弱点である情報の鮮度問題を自覚的に扱えます。表が出たら、株価とPERだけは証券会社のアプリで最新値に更新する。ここまでやって、比較表は完成です。
活用例 3 ポートフォリオ診断──AIに「反対意見」を言わせる
──いちばん効くのに、いちばんやられていない使い方
このパートの要点:買い増しの前に、保有一覧をAIに渡して「あえて反対の立場で」リスクを指摘させる。感情が熱くなっている時ほど、この冷静な第三者視点が効く。
3つの中で、私が最も価値を感じているのがこれです。人間は保有銘柄に惚れ込みます。「まだ上がるはず」と思い始めたら、都合の良い情報しか目に入らなくなる。かつての私がまさにそうでした。だから今は、買い増しの前に必ずAIへ「悪魔の代弁者」役を頼みます。
私のポートフォリオは次の通りです。〔銘柄名・保有比率を列挙〕
ここに〔銘柄名〕を追加購入しようと考えていますが、あなたはあえて反対の立場に立ってください。
①この買い増しで生じるセクター・テーマの偏り
②想定される最悪シナリオとその時の下落インパクト
③「買わない」という選択肢を支持する論拠を3つ
を、遠慮なく指摘してください。
重要なのは、AIの反対意見に従うことではなく、反論できるか自分に問うことです。指摘にすべて答えられるなら、その買いには根拠がある。答えに詰まるなら、それは「熱くなっているサイン」。私はこの点検を通ってから注文を出すようにして以来、「なんとなく買い」がゼロになりました。
AIはもっともらしい誤り(ハルシネーション)を出すことがあります。特に株価・PERなどの数値は学習時点のもので古い場合がある。だから私のルールは3つ。①数値は必ず一次情報(IR・証券アプリ)で照合する ②「買い/売り」の結論をAIに委ねない ③AIの役割は「作業の代行」と「反対意見」に限定する。AIは優秀な助手ですが、運用責任者はあくまで自分です。
まとめ:作業はAIへ、判断は自分へ
① 決算短信はAIに要約&数値抽出させ、EPSまで一気に出す。原本との照合だけは人間の仕事
② 同業比較表はAIに作らせ、「PER差の理由」の仮説まで出させると数字集めが分析に変わる
③ 買い増しの前にAIへ反対意見を言わせる。全部に反論できなければ、それは熱くなっているサイン
3つとも、今日から無料で始められます。まずは活用例①、直近の決算短信を1本アップロードするところから。AIを使う目的は、ラクをすることではなく、浮いた時間と冷静さを「判断」に注ぎ込むこと。これが、−80%を経験した私が辿り着いた、AIとのいちばん健全な付き合い方です。
よくある質問
作業はAIに任せる。判断は自分でやる。
数字は必ず一次情報で確かめる。
これだけで、分析は誰でも変わる。
株ちゃん
投資 × AIツール 発信中
EPS×PERで根拠ある投資判断を。YouTube・Kindle・Udemyで、AIを活用した株式投資の分析手法をやさしく発信しています。
株ちゃん投資情報Udemy講座一覧
注意
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

