候補が20本。全部は見られない。どれを捨てていいの?
スクリーニングをかけて候補が20本出たあと、そこで止まっていませんか。私も同じところで止まっていました。平日の夜に20本は見られないのに、どれを捨てていいのか決まらないからです。
そこでAIに「この中からどれがいいですか」と聞くと、返ってくるのは「投資判断はご自身で」という一般論だけ。候補は1本も減りません。
この記事では、残す理由ではなく落とす理由を7つ作るやり方を書きます。プロンプトは3本。全部、私がClaudeで実際に回して、出てきた画面もそのまま載せています。読み終えたら、今週調べる銘柄を3本まで減らせます。
こんな人に向けて書きました
- スクリーニングで候補が20本以上出て、そこから進めない人
- AIに銘柄選びを聞いたら、一般論だけが返ってきた人
- 平日の夜に使える時間が1時間もない会社員の人
読むと分かること
- 自分の条件6行から、落とす条件を7つ作らせるプロンプト
- 7つを使う順番(数字で4つ、画面で3つ)
- 毎週そのまま使えるチェック表1枚の作り方
書かないこと
- どの銘柄を買うか、いくらで買うか、いつ売るか
- スクリーニングの条件そのものの決め方(別の記事で書いています)
この記事の軸は1つだけです。AIに「どれを残すか」を聞かない。聞くのは「どれを落とすか」。残す理由は人それぞれで答えが出ませんが、落とす理由は自分の資金と時間から機械的に決まります。
使うのはClaude1つ。用意するのは「自分の条件6行」だけです
特別な準備はいりません。用意するのは次の2つです。
| 用意するもの | 中身 |
|---|---|
| Claude(無料プラン) | この記事の作業は、文章を書かせて表にするだけです。有料プランでしか使えない機能は使いません |
| 自分の条件6行 | 下の6項目。スマホのメモに書いておけば、毎回コピーして使えます |
Anthropic「Pricing」によると、どのプランにも使える量の上限があり、5時間ごとのセッション単位で回復します。固定のメッセージ数は決まっていません(2026年10月12日取得)。長い会話の途中で止まったら、少し時間を空けてください。
条件6行のひな形(そのまま埋めてください)
使えるお金/1銘柄の上限/1銘柄にかけられる時間/1週間に調べる本数/持つ期間/避けたいこと。この6つです。私の例は「50万円/15万円/15分/3本/数か月〜1年/値動きが荒くて仕事中に気になる銘柄」でした。
ここを書かずにAIへ聞くと、一般論しか返ってきません。AIは、こちらが渡していない条件を知らないだけです。後ろの章で、条件を渡さなかったときの実際の出力も載せます。
図:落とす順番(数字で4つ → 画面で3つ → 残すのは3本まで)
図は本記事の手順をまとめたもの。本数(20本・3本)は筆者の条件に合わせた例です。
手順1:条件6行を渡して、落とす条件を7つ作らせます
最初のプロンプトです。【私の条件】の中身を自分のものに書き換えるだけで、そのまま使えます。
あなたは個人投資家の作業を手伝う役です。 私のスクリーニング結果を減らすための「落とす条件(除外ルール)」を7つ作ってください。 【私の条件】 ・使えるお金:50万円 ・1銘柄の上限:15万円 ・1銘柄にかけられる時間:15分 ・1週間に調べる本数:3本まで ・持つ期間:数か月〜1年 ・避けたいこと:値動きが荒くて、仕事中に気になる銘柄 【出力の形】 表1つだけ。列は3つ(落とす条件/どこで確認するか/なぜ落とすか)。 7行。番号を付ける。 数字で判定できる条件を上、画面を見て判定する条件を下に並べる。 【禁止】 ・銘柄名を1つも出さない ・私が書いていない条件を足さない ・表以外の文章を書かない
実際の出力
Claude(2026年10月12日に実行)の出力。銘柄名も株価も出てきません。
7つのうち上の4つは、スクリーニング結果の一覧に並んでいる数字だけで落とせます。下の3つは、チャートや会社サイトを開かないと分かりません。この「上4つ・下3つ」の分かれ目が、この手順でいちばん効くところです。
数字で落ちる4つを先に使えば、チャートを開く回数がそのぶん減ります。私の場合、ここで候補の半分ほどが消えました。
03手順2:7つを使う順番に並べ替えて、開く画面を決めます
条件が7つあっても、順番が決まっていないと結局1本ずつ全部調べることになります。続けてこう聞きます。
いま作った7つを、使う順番に並べ替えてください。 【ルール】 ・数字で判定できる条件を先に使う ・画面を見て判定する条件は後に使う 【出力の形】 表1つだけ。列は3つ(順番/使う条件の番号/開く画面)。4行。 表の下に、この順番にする理由を2行だけ書く。 【禁止】 ・銘柄名を出さない ・残す銘柄の決め方について書かない
実際の出力
Claude(2026年10月12日に実行)の出力:
| 順番 | 使う条件 | 開く画面 |
|---|---|---|
| 1 | ①② | スクリーニング結果の一覧(最低投資金額と通期予想の列) |
| 2 | ③④ | 同じ一覧の売買代金の列と、決算短信の1ページ目 |
| 3 | ⑤⑥ | 日足チャートと、会社のIRカレンダー |
| 4 | ⑦ | 会社サイトの事業紹介ページ |
理由1:数字だけで落ちる条件を先に使うと、画面を開く回数が減ります。
理由2:画面を見る条件は1本あたりの時間がかかるため、本数が減ってから使います。
ここまでで、やることが4段階に決まりました。1段目と2段目は、スクリーニング結果の一覧を上から眺めるだけで終わります。
04手順3:毎週そのまま使えるチェック表1枚に変えます
最後に、7つをチェック表の形にします。これをメモアプリに貼っておけば、来週からプロンプトを考える必要がなくなります。
この7つを、毎週そのまま使えるチェック表にしてください。 【出力の形】 ・プレーンテキストだけ(表組みの記号は使わない) ・1行=「□ 条件(確認する場所)」 ・上の4行と下の3行の間に「----- ここから画面を見る -----」の区切りを入れる ・最後に「残すのは3本まで」の1行を入れる 【禁止】 ・説明文を書かない ・銘柄名を出さない
実際の出力
【落とすチェック表(毎週使う)】 □ 最低投資金額が15万円を超える(証券会社の銘柄ページ:現在値×単元株数) □ 通期の会社予想が減収または減益(決算短信1ページ目の通期予想) □ 1日平均の売買代金が1億円未満(株価情報サイトの売買代金) □ 直近の四半期が営業赤字(決算短信1ページ目の営業利益) ----- ここから画面を見る ----- □ 日足の値幅が株価の5%を超える日が、直近20営業日で5日以上(日足チャート) □ 今週または来週に決算発表がある(会社のIRカレンダー) □ 何で稼いでいるかを30秒で自分の言葉で言えない(会社サイトの事業紹介) 残すのは3本まで。4本以上残ったら、上の□を1つずつ厳しくする。
□に当てはまったら落とす、という読み方です。4本以上残ったときは、たとえば「売買代金1億円未満」を「3億円未満」に書き換えます。条件を増やすのではなく、いまある条件の数字を動かすのがコツです。
05一般論しか返らないのは、条件を渡していないからです
最初に私がやった失敗も載せておきます。何も渡さずに、こう聞きました。
銘柄の絞り込み方を教えて
Claude(2026年10月12日に実行)の出力:
銘柄の絞り込みに決まった正解はありませんが、一般的には、まず投資の目的と期間を決め、次に財務の健全性や成長性といった指標で候補を狭め、最後に事業内容を理解できるかを確認する流れが使われます。具体的な条件はご自身の投資方針やリスク許容度によって異なりますので、ご自身でご判断ください。
書いてあることは間違っていません。ただ、候補は1本も減りません。私の資金も時間も渡していないので、AIは一般論を返すしかなかったわけです。直し方は3つあります。
| よくある失敗 | プロンプトのどこを直すか |
|---|---|
| 一般論しか返ってこない | 金額・時間・本数を数字で書いて渡す。「教えて」ではなく「7つ作って」と数を指定する |
| 銘柄名を勝手に出してくる | 「銘柄名を1つも出さない」の1行を禁止欄に入れる。条件づくりに銘柄名はいりません |
| 長い解説が付いて読みにくい | 「表1つだけ」「列は3つ」「7行」と出力の形を指定する |
この直し方は、ほかの作業でも同じです。条件そのものの決め方はスクリーニング条件の決め方|Claudeに6つの数値を出させる10分の手順で書いています。
06AIに決めさせてはいけないのは「残す理由」の1点です
- 「この中でどれが有望ですか」と聞かない。根拠のない順位が返ってきて、それを信じてしまいます
- 落とす条件の数字(15万円・1億円・5%)をAIに決めさせない。自分の資金と性格から決める数字です
- チェック表を通った3本は「これから調べる3本」です。それ以上の意味を持たせない
AIにやらせていいこと
条件の書き出し、順番の並べ替え、表づくり、チェック表の整形
自分で決めること
条件に入れる数字、残す本数、残した3本をどう調べるか
次にやる作業は「条件を決める」と「株価の目安を出す」です
落とす条件ができたら、その前後の作業もつながります。候補を出すところは条件の決め方、残った3本を調べるところは株価の目安づくりです。
- スクリーニング条件の決め方|Claudeに6つの数値を出させる10分の手順
- 目標株価の出し方|ClaudeにEPS×PERで3つの株価を計算させる手順
- 作業別プロンプトの一覧ページ(投資の作業をAIでやる手順まとめ)
よくある質問に3つ答えます
Q. ChatGPTでも同じようにできますか?
Q. 落とす条件は7つでないとだめですか?
Q. 条件を全部当てたら0本になってしまいました。
まとめ:残す理由ではなく、落とす理由を先に作ります
私はこのチェック表をスマホのメモに貼って、土曜の朝に候補リストへ当てています。かかる時間は、一覧を眺める段階が5分、画面を開く段階が1本あたり3分ほど。候補を探す前に「どれを見ないか」を先に決めると、1週間が静かになります。
この記事の手順を、動画で通しでやる講座
ChatGPT&Claudeで学ぶ株式投資分析 応用講座
この記事でやった「条件をAIに渡して、候補を絞り込む」作業は、講座のスクリーニングのセクションで、画面を見ながら通しで進めます。
講座の中身を見る(Udemy) どの講座が合うか3問で診断する株ちゃん投資情報 管理人。AIで投資の作業を手順にして、自作のスキルとアプリで毎日回しています。YouTube登録者約1.3万人。
出典
- Anthropic「Pricing」(2026年10月12日取得。すべてのプランに使用量の上限があり、5時間ごとのセッション単位で回復する、固定のメッセージ数はない、と記載)
https://www.claude.com/pricing - 本文中のプロンプトの出力は、いずれも筆者がClaudeで2026年10月12日に実行したものです。株価・業績などの数値は含まれていません。
この記事は、AIを使った作業の手順を紹介するものであり、投資助言ではありません。特定の銘柄の売買を推奨するものでもありません。記事中の条件や数字は筆者の資金・時間に合わせた例であり、読者ご自身の条件に合わせて書き換えてお使いください。投資の判断はご自身の責任でお願いします。また、AIの出力には誤りが含まれることがあります。数値は必ず原資料でご確認ください。

